パレート図やZipfの法則の図示などで順位を横軸にとって度数を折れ線で表すが,これは折れ線グラフというよりは度数多角形(度数分布多角形)である。
以下ではRの標準のグラフの描き方を説明します。より新しい方法として ggplot2 を使う方法があります。
Windows上のRでグラフを描いてWord等に貼り付けるだけなら,あまり考えること(自由度)はありません。単純にグラフを描いて,マウスで大きさを調節し,「ファイル」→「クリップボードにコピー」→「メタファイル」でコピーして,Word等に貼り付けます。
グラフをPDFやEPSの形式で保存する場合は,単純に描いただけでは日本語部分が文字化けします。化けた場合は,いったんグラフの窓を閉じて,あらかじめ
> par(family="Japan1GothicBBB") # または Japan1Ryumin
と打ち込んでから,グラフを描くコマンドを打ち込みます(警告が出ますが無視します)。フォントは埋め込まれずGothicBBB-Mediumなどの名前参照だけになります(WindowsのAdobe Readerでは小塚ゴシックなどの代替フォントで表示されます)。
デフォルトのグラフ用窓のサイズは7インチ×7インチの正方形です。印刷用にたとえばA5横(210x148mm)のサイズにするには,「環境設定」→「Quartz」でサイズを幅8.267717インチ,高さ5.826772インチに設定するか,Rコンソールに次のように打ち込みます。
quartz(width=8.267717,height=5.826772)
他の文書に挿入する場合は,描いてからマウスで窓サイズを調節するほうが楽です。現在の窓サイズは
par("din")
で調べられますので,これを
quartz(width=...,height=...)
に与えれば,同じサイズが再現できます。
デフォルトのフォントは
par("family")
とすれば調べられます。最初は空文字列 ""
になっていますが,この状態では ArialMT (TrueType)
が使われるようです。これを例えば Helvetica (TrueType) にするには
par(family="Helvetica")
とします。ほかに Times
でも Palatino
でも使えます。Times
の場合,デフォルトの font=1
が Times-Roman,メインタイトルのデフォルト font=2
が Times-Bold,font=3
が Times-Italic,font=4
が Times-BoldItalic となります。
日本語のファミリーとしては "HiraKakuPro-W3"
などが使えます。画面で見るだけなら "Osaka"
のほうが軽いでしょう。
デフォルトのフォントは欧文にしておき,日本語を使いたいところはその都度
text()
や mtext()
の中で family="HiraKakuPro-W3"
などを指定するという手もあります。
これでグラフの窓がアクティブになっているときに「ファイル」→「別名で保存」でPDF形式で保存できます。フォントは埋め込まれますので安心してLaTeX文書にも挿入できます。別の方法として,グラフの窓がアクティブになっているときに command + C し,「プレビュー」を立ち上げて「ファイル」→「クリップボードから新規作成」すれば,ベクトル形式で「プレビュー」に移せますので,「プレビュー」のメニューから好きな形式で保存できます。あるいは,ラスター画像でよければ, control + shift + command + 4 でマウスで選択し,「プレビュー」の「ファイル」→「クリップボードから新規作成」で「プレビュー」に移せます。Macではアンチエイリアスが効きますので,このままPNGで保存するだけでWeb用のきれいな図ができます。
以下はいろいろなグラフの描き方の例です。ついでに右図はプロット用の点の種類です。
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