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OTFパッケージの今後の指針
さて,標題の件ですが,OTFパッケージについてメンテナンスをした方が良いと思われる点があるようですので,私の考えている指針を述べさせて戴きたいと存じます.皆様のご意見をお聞かせ願いたく存じます.
1. disablejfamオプション使用時の不具合
・3/20付けで修正版を出しました.
2. JIS2004字形への対応
・JIS X 0208内については,新たにtfm, vfを用意し,shapeの切り替えによって切り替えられるようにする.
・\UTF, \CIDで指定する文字については何もしない.
一番目については,vfの段階でCIDに変換しておき,CMapはIdentityを使う方法と,vfではJISのコードのままにしておき,然るべきCMap(何を使えばよいのか,まだ調べていません)で変換する方法の2種類が考えられますが,どちらがよいでしょう?
3. ぶら下げ組への対応
リクエストがあったので,ぶら下げ組み用のtfm, vfを作成しましたが,これを取り込もうと考えています.
現在は,パッケージのオプションで切り替えするようにしていますが,これもshapeの切り替えでした方が良いと考えています.
4. speed up patchの適用
土村様へのお願いとなりますが,ptexliveで使用されているspeed up patchを取り込ませて戴けないでしょうか.
5. 開発版,安定版の変更
・現在の安定版(ver. 1.2.9)はzipファイルの名称を変更して(例えばotf1.2.9.zip)残しておく.
・開発版(ver. 1.5.5)を安定版(ver. 1.6)としotfstable.zipとする.
・上記2, 3への対応をするものを,当面ベータ版としてotfbeta.zipとする.
他にした方が良いと思われることがありましたら,ご指摘下さい.
TEXMFHOMEのls-R作成について
暫く前に、
TEXMFHOME = ~/texmf
の設定が初期設定で有効になってから、mktexlsr を実行すると、$TEXMF, $TEXMFLOCAL 以外に、$TEXMFHOME も ls-R を作成していました。
($TEXMFHOME で指定したディレクトリが無くとも、作成を試みてはいた)
しかし、2010/03/25 日あたりのアーカイブ以降、$TEXMFHOME で作成されません。$TEXMF, $TEXMFLOCAL は作成されます。
タイプセットにおいては、$TEXMFHOME も検索しているようなので、実用上殆ど問題がありませんが。
フルインストールをしていませんが、何か必須のパッケージが増えたのでしょうか?
9文字のファイル名が扱えない
ファイル名が9文字だと,W32TeX を使用して作製したPSファイルが
GhostScript で表示できない現象が起こり,どのように対処したらよいのか
分からず困っております.
具体的には,以下のような現象が起こります.
TEXファイルの名前の文字数が,9文字の時にだけ発生するエラーです.
class file は,出版社 Elsevier のサイト
http://www.elsevier.com/wps/find/authorsview.authors/elsarticle
からダウンロードした elsarticle.cls です.
下記のようなファイルを作成して Error9cha.tex というファイル名で保存します.
ファイル名は何でもかまいませんが,半角9文字の場合に問題が起こります.
-----------------------------
\documentclass{elsarticle}
\begin{document}
\begin{frontmatter}
% \title{Error in TeX}
\author{Err Fukushima}
\ead{}
\end{frontmatter}
\end{document}
-----------------------------
\titile は指定してもしなくても結果は同じです.
しかしTEXファイル内に書いた文書の文字にはかなり依存するようで,
文字数が同じでも文字が変わるとこの現象は起こらなくなります.
これを fortex で「PSに変換して表示」を実行します.
TEX->DVI のコンパイルには platex を用いています.
dvipsk のオプションは -Ppdf です.
GhostScript (gs871J gsv49) がエラーを起こして表示できません.
この現象は,TEXファイル名が9文字のときにだけ起こります.
TEXファイル名を9文字以外にしてDVIからPSを作製したときには
問題なく動きます.
9文字のファイル名のPSが出来上がった後に,PSのファイル名を
9文字以外に変更しても,GhostScript ではやはりエラーが出て
表示出来ません.
GhostScript でエラーが起こるPSファイルも,Acrobat Distiller で
PDFに変換すれば正しく表示されます.
しかし,9文字で作成したDVIファイルの名前を,例えば8文字に変更して
DVI->PSに変換した場合は,正しく表示されます.
このようにして作った8文字のPSファイル名を,再び9文字に
書き換えても大丈夫です.
角籐さんの drag-and-drop (drag-drop-tex-w32.tar.gz)
(ddrp-dvipsk,dvipsk.opt には -Ppdf を指定)
でDVI->PSの変換を行なっても,fortex と同じ状態になります.
しかし Command Prompt から
dvipsk -Ppdf Error9cha (Error9cha はTEXファイル名)
と打ち込んで出来上がるPSファイルは,GhostScript で正しく表示されます.
この問題は,fortex や drag-and-drop で DVI->PS の変換を行なって,
新しいバージョンの日本語化 GhostScript (gs871J gsv49)
で表示するときに起こるようです.
日本語化 GhostScript は,角籐さんのサイトからダウンロードしました.
エラーが起こるPSファイルも,古いバージョンの GhostScript (gs863J gsv49)
がインストールされているコンピュータ(Windows 7)では正しく表示されます.
現在使用しているTeXシステムは,角籐さんのサイトから3月20日に
ダウンロードした W32TeX Web2C-2010/dev Kpathsea-5.1.0 (last updated
on 2010/03/18) を手動でインストールしました.
阿部さんの kakuto3.exe を用いてインストールしたもう一台のコンピュータでも
同じ現象が起こります.OS はいずれも Windows XP です.
さらに,角籐さんの古いバージョンのTeXシステム(2008年12月にインストール)が
入ったコンピュータ(Windows 7)でコンパイルして出来上がったPSファイルも
同様で,新しいバージョンの日本語化 GhostScript (gs871J gsv49) では
表示できません.(fortex を使用した場合も,drag-and-drop を使用した場合も,
いずれの場合も).
どうやら,dvipsk (command prompt ではなくWindowsから使用した場合) と,
新しいバージョンの GhostScript (gs863J gsv49) との相性が悪いようです.
対策をお教えいただきたく,よろしくお願いいたします.
福島
pTeX の不審な挙動?(その4)
「ぴ」の上に\hat がつかないようです:
\documentclass{jarticle}
\begin{document}
$\hat ぴ$
\end{document}
log file を見たところ
> This is pTeXk, Version 3.1415926-p3.1.11 (utf8.euc) (Web2C 7.5.7) (format=platex 2010.3.22) 24 MAR 2010 10:57
%&-line parsing enabled.
(中略)
> Missing character: There is no ^^d4 in font cmr10!
とでていました.
---
時間がなくて問題の原因を完全に突き止めることはできませんでしたが,どうやら ptex-base.ch 中の [48.1151],
> info(q):=KANJI(cx);
によって,数式用アクセントの noad の中身が書き変わってしまっているようです.
サロゲートペアで構成される文字をPDFで表示したい
初めまして。
Windows Vista で TeX インストーラ 3 を使用して導入した LaTeX 環境で、utf パッケージを使用してサロゲートペアで構成される文字を PDF で表示したいのですが、うまくいかないので投稿しました。
以下のソースで問題が発生します。
\documentclass[slide,papersize]{jsarticle}
\usepackage{utf}
\begin{document}
叱る \\
\CID{13803}る
\end{document}
これを test.tex という名前で保存し、 platex test && dvipdfmx test を実行すると、
- test.pdf を Adobe Reader 9 で開くと、GothicBBB-Medium の実際のフォントに KozGoPr6N-Medium が割り当てられ、「 𠮟る」が表示される
- test.pdf を PDF-XChange Viewer で開くと、GothicBBB-Medium の Actual Font に MS-PGothic が割り当てられ、表示されない
と、環境によっては表示されません。
PDF-XChange Viewer が使用したいので、フォントを埋め込むことにしました。
IPA フォントをインストールし、添付したファイルを test.tex と同じ場所におき、platex test && dvipdfmx -f ipa.map test を実行しました。
すると、Adobe Reader 9 でも PDF-XChange Viewer でもオングストロームを横に倒した文字が表示されるようになってしまいました。
dvipdfmx は以下のような警告を出力しています。
** WARNING ** Format 12 cmap table ... untested
** WARNING ** No Unicode mapping available: GID=13803
** WARNING ** Failed to load ToUnicode CMap for font "IPAGothic"
** WARNING ** UCS-4 TrueType cmap table...
解決策、代替策、気付いたこと等なんでも構いませんので、教えてもらえないでしょうか?
よろしくお願いします。
補足:はじめ「叱る」の部分を本来欲しい文字(134047)にしていたのですが、それ以降が消えてしまったので数値参照を使いました。
今冬の一連の騒動にかかるお詫び
奥村晴彦先生・齋藤修三郎様・TeXディストリビューション配布者の方々
ほかTeXユーザーのみなさま
この度の「一連の騒動」により、私は皆様に「OTFパッケージ」・「hiraprop」の配布停止に至らしめたことをここに改めてお詫び申し上げます。
「TeX Q&A」・「TeX Forum」内外問わず、膨大な数のお叱り・お怒りの言葉をたくさん頂戴いたしました。
そこで、現在使用しているPC環境について、遅くともこのGW前までにはすべて一度撤去する運びとなりました。
これにより「冷却期間」をおくことができますので、自身と向き合い、今回の件について、反省することに専念いたしたいと思います。
過去ログによれば、数年前にも当方とは無縁の方で“従属欧文”に興味を持たれた方が「TeX Q&A」にいらっしゃったのは事実のようです。そういう新参者の芽を摘まないために、今当方にできることを考えました。結論は以下の通りです。
これ以上の当方の書き込みを行うことに対し、不快と感じられる方もいらっしゃいます。何を書き込むにせよ、書き込んだ内容を曲解されても致し方ない状況にあり、さらなる混乱を招きかねません。従いまして、これ以上の書き込みは行わないこととしたい、環境の撤去までは単に閲覧するのみにとどめたいと思います。
重ね重ねになりますが、このたびの騒動を起こした件については、誠に申し訳なく思っております。長い間ありがとうございました。失礼いたします。
pTeX の不審な挙動(その3)
以下の4行のソースを
> ptex -ini b3.tex
で実行させると,
>! This can't happen (disc4).
と,出てはいけないメッセージが出てしまいました.
-- b3.tex ここから ---
\input ptex.tex
か\inhibitglue\char\sjis"8A79か\inhibitglue\char15
\discretionary{S}{T}{\kern1pt}\unkern f\kern5pt
\discretionary{あ}{お}{う}\unkern
\end
--- ここまで ---
オリジナルの pTeX-3.1.11(euc) で確認した他,
前トピックで角藤さんが作ってくださった ptex-base.ch.0308.diff を当てたバイナリ,
そして ptex-base.ch.0308.diff の後に添付した ptex-base.ch.0314.diff(新 a.tex, b2.tex へのパッチのつもり)を当てたバイナリでも確認しました.
どうやら(上メッセージを出力するセクションで)s が \kanjiskip 由来のグルーになってしまっているようです.