やる気のない個人情報保護

今年度から完全施行された個人情報保護法,みんなICカードや生体認証を導入したりして個人情報が漏れないように戦々恐々とする一方,過剰保護反対の声も挙がり,このブログの間違いだらけの個人情報保護でも議論になっているように「間違い クラス名簿や緊急連絡網の紛失は個人情報の漏洩となる」「回答 学校の管理責任が問われるものではないので、大丈夫です」といった問答が一人歩きし始めている。著名弁護士さんがこんなこと書いていいのかいな,と思っていたら,北海道で警察の捜査資料がWinnyで流出した事件で札幌高裁は「情報流出の予見可能性があったとは言えない」として一審の「注意義務に違反」とする判決を覆した(江別署捜査書類ネット流出 原告の男性逆転敗訴 札幌高裁が40万円賠償取り消す -- 北海道新聞)。これなら「間違い 捜査資料の流出は個人情報の漏洩となる」「回答 警察の注意義務が問われるものではないので大丈夫です」を問答集に追加してもよさそうだ。

原告側は上告する方針とのこと。ぜひ最高裁は「やる気」を見せてほしい。

個人情報を「保護」する気など

最初から無かったのでしょう。役所で国民の情報を「管理」したかっただけだと思いますよ。現に、役所の連中は住民なんとかネットワークで、全国の役所から国民の個人情報を入手できますから。(手段を選ばなければ)

「力や威厳のあるもの」に縋っていれば大丈夫、という国民の脆弱な精神が治らない限り、個人情報問題もオレオレ詐欺も、解決しないのではないでしょうか。

スラッシュドットでも

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