統計思考力

ブログのコメントで教えていただいた神永正博『学力低下は錯覚である』は私も楽しく読ませていただいた。その神永氏の第2弾『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』が出た。こちらは縦書きの「です」調の文章で,一般の人にも読みやすそうだ。教科書的ではないが,副読本には良い。

神永氏も R を使っておられるようだ(本の図はデザイナが手を加えたもの)。

p.47に,大学生が本を読む時間は3極化していると書かれている。根拠となるp.45の図は確かに0分,30分,60分にピークがあるが,40分,50分の代わりにキリのよい30分,60分を答える現象はアンケートではよく起きる現象のようにも思う。

情報処理学会誌に書評がありました

 教育論壇関係の方からの反響は寡聞にして知らないのですが,情報処理学会誌に載っていたのはさすがと思いました。

http://fw8.bookpark.ne.jp/cm/ipsj/mokuji.asp?category1=Magazine&vol=49&n...

この書評中,

「失礼ながら,よくできる学生というよりは,教授などのアドバイスをあまり聞かずに,能率の悪い研究をつきつめていかれる方なのではないだろうか.とても他人事とは思えない.」

の下りに爆笑し,私も他人事ではないなと思いました(^^;)。

# 著者が大学の先輩だったりするところがまた・・・

Re: 情報処理学会誌に書評がありました

学会誌,見落としていました。^^;
学力の本のほうの書評ですね。

読書時間の統計の意味?

この数年、休み時間に読書をしている学生の数が増えて来た。ボクの学生時代には文庫をちょっと隠れるように読んでいたのに、ハードカバー剥き出しで。ライトノベルといえばソノラマかコバルトか(ちょっと恥ずかしい)。本は売れなくなったと言うけれど、10代の子たち向けの本は昔より潤沢なのじゃないかなと思われます。

学生と話をしていても、「TVは見ないっすから」とよく言われます。どうやら本当に観ていないようで、何故かこちらの方が芸能界事情通だったりすることもある(大抵、敵いませんが)。

休み時間に携帯ゲーム機のアドホック通信で対戦ゲームをしているグループの隣で、本物のトランプ(笑)で大富豪に盛り上がっている集団もいる。特にこの光景が象徴的なのですが、手段や方法(携帯電話か、ゲーム機か、TVか、紙媒体か。面と向かってか、ネット越しか、電波か音波か)は使い手側の慣れた生活スタイル次第で善し悪しは決まり、20世紀人の価値観で判断するのは無理(無駄?)かな、と、ある意味で楽観的に考える様になりました。

ボクらの時代はメディアの種類も、その上を流れる情報の種類も量も少なく、質も平均値に偏っていた。ちょっと普通と違うとマニアで根暗と言われちゃいましたし^^;。

これだけ選択肢が急激に増えると弊害もありましたが、いまの18才くらいの子たちはその混乱が落ち着いた社会の第一世代なのではないでしょうか。つまり"読書時間"を調査する事に、もう意味は無いのではないか。

私は自宅でパソコンの電源を入れることが殆どなくなりました。それはネットを使わないと言うことではなく、メール(PCメール含む)は携帯電話が新着チェックを自動で行い、WebブラウジングはiPod touchで行うためです。iPodに音楽データは一曲も入っていないし、面識のないメル友も居ません。

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