「ウィキペディアを引用するな」

という主張が昨日だか一昨日だかの朝日新聞に載っていた。図書館情報学方面の人はそもそもWebの引用に懐疑的で,どうしてもURLを参考文献として挙げるなら必ず「何年何月何日閲覧」と書き加えるようによく言われる。機械的に適用すると,「ウィキペディア(http://ja.wikipedia.org/,2007年7月25日閲覧)を引用すべきではない」のような変なことになる。

Wikipediaの信頼性についてのNatureによる古典的な調査 Internet encyclopaedias go head to head(2005)はEncyclopædia Britannicaと比較して「ほぼ互角」とした。Britannica側の反論への反論も掲載されている。

Wikipedia側からBritannicaの間違いを指摘した Errors in the Encyclopædia Britannica that have been corrected in WikipediaSlashdotスラッシュドットで話題になっている。紙に印刷された本にも間違いがあるのは当然で,Webでも本でも鵜呑みにしないことがメディアリテラシーにつながる。

ただ,今ではBritannicaよりWikipediaのほうが影響力が大きいので,間違いを見つけたら「だからWikipediaは駄目なんだ」と言うだけではなく,ぜひ訂正してほしい。研究者は次世代の若者のためにブルーバックスの類を書くべきだと言ったことがあるが,今ならWikipediaも含めたい。

正確を期するなら

Wikipediaの記事は履歴があり、特定の履歴へのリンクを取り出せますから、それをリンクさせるべきでしょうね。
# 引用する側が内容の同一性を確実に保障したい時

これは新聞記事のような内容についての批評が必要な場合には、特に重要かと。

そうでない、普通のblogとかで、意味を参照して欲しくてリンクする場合は記事そのものへリンクしていればよいと思います。

その意味でもWikipediaは批判に耐えるだけの素養はあると思うので、良い/悪い評価を合せて受けてさらに良くなるといいんですが...

そうじゃなくて、Wikip

そうじゃなくて、Wikipedia自体を使うんではなく、Wikipediaを参考にレポートなり記事なりをかけばいいんじゃないでしょうか。まさか、大学のレポートで百科事典を根拠にレポート書く人いないですよね? 普通、百科事典は単なる基礎教養で、そこから学んで、別の方面にいくと思うんですが。

議員さんもやってる

ググってコピペして海外視察報告書でも書いたけれど,議員さんもWikipediaコピペして海外視察報告書を書いているみたいです。

海外の雑誌論文でWikip

海外の雑誌論文でWikipediaから引用している例を見かけますよ。もちろん,その研究の核になる部分についてではなく,言葉の説明のような形でですが。
Wikipediaは誰もがアクセスしやすい文献なので,絶版になっていて誰も手に入れられないような文献から引用する場合に比べて,アクセスのしやすさという利点はあると思いますよ。

ウィキペディアとWikipedia

海外Wikipediaと、日本語のウィキペディアでは、やはり国民性などの関係で書き込む人ウィキペディアンに、理想の差、理解の差、体質の差があると思うので、海外でのWikipedia(英語版)の信頼性調査をそのまま日本のウィキペディアの信頼性と考えるのはまずいとおもいます。

>ブルーバックスの類
「Wikipedia 第○版(○月×日版)」のような書籍版が出ればオッケーですよね(笑)

2chと思って読めばおもしろいですよね

昨年、そのあたりのことを図書館情報学関係の雑誌に書きました。
http://www.infosta.or.jp/journal/200603j.html

その後、国会図書館で講演を頼まれたので、100名前後の職員に「Wikipediaは放っておくと国の制御を超えて国民に影響力を持つので、もし質の低い情報が広まるのが嫌なら、積極的に編集を手助けして質を向上してほしい」と伝えました。でも反応は鈍かったな。

最近、学生さんがWebをコピペしてレポートを出してくると、ほぼ間違いなくWikipediaです。

>間違いを見つけたら

>間違いを見つけたら「だからWikipediaは駄目なんだ」と言うだけではなく,ぜひ訂正してほしい。
開発者の立場からすると,man pageやその和訳なんかについてもぜひそうしてほしいと感じます。
ある程度詳しくなってくると,ソースコードや原文を読むようになるわけですが。

man pageやその和訳

で間違いを見つけたらどこに報告すればいいんでしょうか。

図書館,レファレンス,Wikipedia

たしか兼宗先生にこのあたりのことを以前ご教示いただきましたよね。どこだか忘れてしまいました。図書館司書さんがWikipediaに書き込んでくださればいいのですが

情報公開と、隠蔽の狭間

個人情報が関係する話をWiKiPediaに書くことって、悩ましいですよね。もう亡くなって何百年も経っている人の場合はいいのかもしれないけど、そうでないと、どうするか悩みますよね。

実は、ある有名人が有名になる前を知っているのですが、WiKiPediaにエピソードとして書いていいのかいけないのか、悩みます。

戦争体験を記録するという作業でも同じような問題が起こっているそうです。

あとは、WiKiPediaである小説の題名を引いてみると、たいていは粗筋を書いてあるんですよね。

でも、とても新しい某小説を見に行ったらストーリーも書かれてなかったので「みんな気をつけているのかな」と思いました。でも、ひょっとして…と思い、履歴を開いてみると……。やっぱり誰かが(登場人物のうち、誰が死ぬか…など。)書いてあって、それを他の人が消したということが分かりました。

こういうのって、どうすればいいのかな。レンタルレコード/ビデオみたいに公表後x年でWiKiPediaに書いてもいいとか、そういうルールが必要なのかな。でもそれがちゃんとした解決になるのかよく分かりません。

ネタバレ

Wikipediaに限らずそういう情報はネットに氾濫していますが露出度が大きいだけ問題ですね。履歴情報は消せないんでしょうか。

Re: man pageやその和訳

奥村さんが分からないとは思えないのですが…バグの報告と同じなのではないでしょうか。
JM Projectが出している和訳なら http://www.linux.or.jp/JM/ にある連絡先に報告すればよいはずです。

Re: man pageやその和訳

ありがとうございます。m(_ _)m

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