TeX Live の中央リポジトリには今朝入りました。
[1] 表のセル要素周囲に入ることがあった JFM グルーを抑制
表の中身が括弧類・句読点類などで始まる・終わる場合の挙動が変わります。
これによって、例えばソースを見やすくするために
\begin{tabular}{|l|c|r|}
(左揃え)&(中央揃え)&(右揃え)\\
(左) & (中) & (右)\\
\end{tabular}
のように & の周囲に半角空白を入れることがありますが、
その半角空白の有無によって結果が変わる現象を解消できました。
なお、この修正は array パッケージを読み込むと無効化してしまいます。
対策として、plarray パッケージというものを新作しました
(platex-tools バンドルに収録)。
pLaTeX/upLaTeX で array パッケージを使いたい場合は、
plarray パッケージを追加で、もしくは代わりに読み込むと便利です。
[2] plext パッケージの「組方向オプション」拡張の
従来は定まっていなかったために、pTeX の修正のたびにコロコロ変わっていた
「tabular や array と周囲の揃え方」を仕様化しました。
詳細は pldoc.pdf または plnewsc07.pdf を参照ください。
[3] ascmac パッケージの \Return 命令の衝突対策
たとえば
\usepackage{algorithm2e}
\usepackage{ascmac}
の順に読むと、algorithm2e が定義した \Return を ascmac が上書き
して、エラーなく algorithm2e が壊れていました。
そこで、このような非互換な上書き(とおぼしき場合)にエラーを出すようにしました。
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plnewsc07.pdf は以下にあります。
https://drive.google.com/folderview?id=0B6Eau41oUFv-V25oeUc1ckxvd2s&usp=sharing