e-Learning特許続報

Blackboard社がe-Learningに関する特許を取得しDesire2Learn社を提訴した件,さっそくMoodleのWikiにまとめのページができた:

Wikipediaも動き出した。Blackboard Inc.Desire2Learnの項目に状況が書き込まれ,prior artを収集するために次のページが作られた:

同様のページはMoodleのWikiにも作られている:

これらに書かれていない情報をご存じのかたはお知らせください。

日本での出願は特表2003-503780「インターネットベース教育支援システムおよび方法」。請求項1を挙げておく:

【請求項1】
複数のオンライン講座へのアクセスをユーザーコミュニティに提供するためのシステムであって: a)複数のユーザーコンピュータであって、前記システムのユーザに関連する前記ユーザーコンピュータのそれぞれは前記システム内で所定の役割を示す予め定義された特性を有しており、前記役割のそれぞれは、講座に関連する複数のデータファイルに対するアクセスレベルと、講座に関するデータファイル間の制御レベルとを含む、前記複数のユーザーコンピュータと;
b)ネットワーク上の前記各ユーザーコンピュータと通信するサーバーコンピュータと;を備え、 前記サーバーコンピュータは: 講座に関連する複数のデータファイルを格納するための手段と;
各ファイルに対するアクセスレベルを割り当てるための手段であって、前記アクセスレベルは前記ファイルへユーザがアクセスする能力に関連する、前記割り当て手段と;
ファイルへのアクセスを要求するユーザのアクセスレベルを決定するための手段と;
前記ユーザの前記アクセスレベルの機能として、講座に関連するファイルへのアクセスを許容するための手段と;を備えるシステム。

請求項特許電子図書館で読める。日本では未成立(審査未請求)のようだ。日本では拒絶(未確定。下のしまださんのコメント参照)。

The Chronicleの記事によればBlackboardはMoodleやSakaiのようなオープンソースソフトを訴えるつもりはないという(安心してはならない)。

Stephen Downes のブログにもいろいろ反響が載っている。

[2007-01-29追記] 再審査が始まった:Groklaw - Patent Office Orders Re-Examination of Blackboard PatentITmedia News:米特許商標局、Eラーニング特許を再調査

>全文は特許電子図書

>全文は特許電子図書館

 http://www.ipdl.ncipi.go.jp/homepg.ipdl
→ 特許・実用新案文献番号索引照会検索
→ 「特許」「公開」で文献番号を「2003-503780」で「照会」をクリック
→「公開」「全頁」で「リスト」をクリック
→「特表2003-503780」をクリック
で(書誌+要約+請求の範囲)が読めました。

この表示をみると弁理士は「古谷 栄男 (外2名)」ですね。有名な方で,私もお世話になりました。
 http://www.furutani.co.jp/

すいません,全文→

すいません,全文→前請求項に修正しました。

審査経過

いまさらですが、この特許は審査請求されているようです。
今年の5月には、拒絶通知がでています。ただし、まだ確定はしていません。
特許電子図書館の審査書類情報照会から検索すると、拒絶理由通知書がよめます。
自然法則を利用した技術的思想の創作とは言えず特許ではないこと、公知文献があり進歩性がないことを理由としてあげています。
#公開公報で、審査未請求となっていても公開以後に審査請求されたかどうかはわかりません。別に調べる必要があります。

Re: 審査経過

ありがとうございます。公開広報の審査請求は更新されないんですね。^^;

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