消えゆくものは写真で残す

XyMTeXで有名な藤田眞作先生が 仁丹の町名看板をよすがに京めぐり というオンライン冊子をたくさん公開しておられる。もちろんTeXで作られたものである。

それに因んで,TeX Q&A [qa:54565] で教えていただいたが,京都新聞の 仁丹の「町名表示板」、保存を 市内中心部 15年で4割減 によれば,この町名表示板が年々減少しているらしい。中には盗まれてネットオークションで売られているものもあるという。

写真の宝庫flickrで「京都 仁丹」で検索すると3枚,「kyoto jintan」では5枚見つかる。Picasaウェブアルバムでは見つからない。Googleの画像検索ではもっと見つかるが,ブログ用の低解像度のものが多そうだ。写真を撮られたらぜひ高解像度のままflickrに載せて「京都 仁丹」または「kyoto jintan」のタグを付けていただければありがたい。

写真といえば,New York Timesの Wikipedia May Be a Font of Facts, but It's a Desert for Photos という記事によれば,Wikipediaの本文はすばらしいのだが,写真は良いものがない。理由は,Creative Commons(CC)ライセンスにする必要があるので写真家が敬遠するのだという。

これに対してCreative Commons側は The Reality of Professional Photography on Wikipedia を書いて反論している。反例として挙げられている世界経済フォーラムのflickrフォトストリームにはすでに3760枚の貴重な写真が CC-BY-SA ライセンスで提供されている。

写真で生計を立てる必要のない公的機関や趣味の写真家はぜひお持ちの写真アーカイブをCCライセンスで公開していただきたい。CCにはいくつかのレベルがあり,Wikipediaに掲載できるものはND(改変禁止)やNC(非営利)の制限のないもので,CC-BY-SAが推奨されているが,私はCC-BY(原著作者を表示する限りどのような利用も自由)で十分と考えて自分のものはCC-BYにしている。だれが撮っても同じ記録写真はCC0(利用制限なし)で十分かもしれない。著作権の切れた歴史的な写真もぜひスキャンして公開していただきたい(flickrの The Commons のように)。

写真の公開場所としてはflickrが定番であるが,無料会員のアップロードした写真は長辺1024ピクセル・最新200枚までしか表示されないという制約がある。

[追記] flickrやPicasaウェブアルバム以外にどんなサービスがあるか探したところ,Divvyshot というのを見つけた。とりあえず無料アカウントを作って テスト というevent(flickrのsetに対応するもの)を作ってみた。2.5Mバイトの画像がそのままアップできた。5000枚までは無料らしい。他人の作ったeventにもアップロードできるらしい [2010-02-21追記: 自分のアップロードしたものはそのままダウンロードできるが,他人からは長辺950ピクセル止まりのようだ]。

[2010-02-21追記] コメントで教えていただいたフォト蔵も試してみた。やや広告がうるさいが,無料で1Gバイト/月,10Mバイト/写真,100Mバイト/動画なのは魅力。CCライセンスの設定もできる。

[2010-02-21追記2] なぜ非営利や改変禁止がまずいかは Commons:Licensing/Justifications にマンガ入りでわかりやすく書かれている。

[2010-03-22追記] Flickrで「jintan signs」で検索すると48件中46件が仁丹の町名表示板である。このタグが一番良さそうだ。ちなみに非実在青少年…(GIGAZINE)からリンクされている白ポスト写真館の一つ上の街道冩眞館にはいろいろな表示板類の低解像度写真が集められている。より高解像度のものへのリンクがあればいいのだが。

オンラインアルバム

flickrに似たサイトとしては、フォト蔵(http://photozou.jp/)と言うのもありますね。
こちらは、月のアップロード量に制限があるのはflickrと同じですが、公開に関する制限は特になかったかと思います。確か、CCライセンスの設定も可能だったとも思います。ただ、表示言語が日本語だけなので、諸外国の多くの方と写真を共有すると言った目的には向かないかも知れません。
的外れなコメントでしたら、すいません。

Re: オンラインアルバム

ありがとうございます!
さっそく試してみます。

フォト蔵

教えていただいたフォト蔵をさっそく試してみました。

ユーザ登録でよくわからなかったのは,誕生日をインターネットに公開のチェックを外すと非公開になるのかフォト蔵ユーザには公開されるのかがわからなかったこと。どうやらユーザには公開されてしまうような感じでしたので,でたらめに入力しました。

あと,アップロードしたファイルをブログに貼るタグとして普通サイズと縮小サイズが用意されていますが,どちらも画像の実体は同じで,縮小サイズは単に width="..." height="..." で縮めただけのもののようです。

ちなみに,「京都 仁丹」で検索したら,1枚見つかりました。

Ko's Styleより

ちょっと違うのだけど,「思いきってモノを捨てる」ために,捨てられずにいるものの写真を撮ってしまう,というライフハックが紹介されています。
http://kosstyle.blog16.fc2.com/blog-entry-708.html

Re: Ko's Styleより

これはいいアイデアですね!
ただ,捨てたいもののほとんどが古い本なので,スキャンするのが面倒でなかなか捨てられません。

本は捨てにくい

古いマニュアル類は迷わず捨てられるのですが,それ以外はなかなか。自宅には自分の部屋がないので,居間が困ったことになっています。娘いわく「まだ床は残っている」

床どころか

実は部屋が2つ余っている。絶対に使うなと奥さんから言われている。
本は大変ですよねえ。

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