国立教育政策研究所の調査結果がおもしろい

昨日発表された特定の課題に関する調査(技術・家庭),コンピュータ・情報モラル(?)関連の結果は目を通しておくべきだ。

ただ,あまりにも珍妙な選択肢を選んでいる生徒がけっこういるのは,まじめに答えていない可能性もあるかもしれない。

メールは相手に直接届いてるという回答が20%ちょっといる,

メールは相手に直接届いてるという回答が20%ちょっといる,というのはわかるような気がします。

同じ20%でも

「電子メールでは, メールの文書以外に容量が100MB程度の送信者を証明するファイルを添付して送信するので安全である」を選んだ生徒が19.6%。どうしてこういう選択肢を選んでしまうのでしょうか。

1割前後はどうしようもない

「インターネットは,コンピュータウィルスに対応するためのシステムが組み込まれているので,自己防衛の必要性がないシステムである」13.1%
「ID・パスワードは,すべての銀行と共通で使える個人認証のための情報である」9.2%

「送信者欄にちゃんと相手の名前が表示されるから」では。

「送信者欄にちゃんと相手の名前が表示されるから」では。

100MB程度の名前

なるほど。

情報リテラシー教育をもっとがんばらなくっちゃという意欲が湧いてきました。

せんせー、なんだかわかりません。

設問が悪過ぎると思いました。

> 電子メールでは,

メールとちがうの?

> メールの文書

文書って?

> 以外に容量

容量って?

> が100MB

MBって?

> 程度の送信者を証明

「証明」って難しくて読めません(意味がわかりません。)

> するファイル

ファイルってなんですかね?

> を添付して

難しくて読めません。

> 送信するので安全である

せんせー、なんだかわかりません。
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聞いたことがない言葉がでたら、わからないから、どちらかに適当につけているんでしょう。小学生程度ならクイズ感覚なので、当たればいいんでしょう。

Re: せんせー、なんだかわかりません。

> 小学生程度ならクイズ感覚なので

中学校3年なので,もうちょっと知っていると思ったのですが,CBTなので面倒な設問はいいかげんに答えているということも考えられます。

電子メールは直接相手に届いていますよね?

 郵便局のポストに投函して送るハガキは家族全員に読まれたりするのに比べると、電子メールはよっぽど直接、相手に届いて居ますよね。
 様々な機器やサーバを介しているということは情報工学部出身の私は知っていますが、具体的にどういう経路で機器を介しているかまでは熟知してません。
 カメラ屋さんでアルバイトしていた友人は、DPEであがってきた写真をチェックし、幾度か正視できない凄いものを見てしまったと言っていました...
 考えてみたら、年賀状ってプロフのサイトよりも危険なのに誰もリテラシーが必要だと言いませんね。可愛い愛娘のベストショット集を住所、氏名、電話番号付きで危険な情報通信路に送り込んでいる訳ですよね。。。
 

Re: 電子メールは直接相手に届いていますよね?

> 「電子メールは,送信先に直接送るので,決して他人に見られることはない」を選択した生徒が22.6%

誤答例として挙げられており,確かに昔は「電子メールはハガキみたいなもので……」と説明されていましたが,UUCPの時代じゃあるまいし今は相手側サーバに直接配送され,大手プロバイダ・IXなら途中経路で読まれる心配もまずないし,サーバ・PC間もover SSLが一般化した(?)し,実際かなりやばい情報でもメールでやりとりするのがふつうになってきましたよね。

Re: 電子メールは直接相手に届いていますよね?

送信先に直接送っていたとしても、警察が通信傍受法にのっとり盗聴できることになっているので、他人に見られることはあるよというような話ですか?

警察の存在を忘れていました

なるほど!! とても納得できました。

担当者のチェックもある

某大手電話会社の話です。
社内より発信されるメールはすべて担当者によりチェックされ、問題ないものだけ相手に送信される仕組みになっているそうです。
そのため、到着が遅れたり、差し戻されて不着が生じ、時にトラブルになるそうです。
また、プロバイダのメールサーバにはウィルスチェック機能が入っているので、この部分を細工すれば、サーバを経由するメールは全て読めそう(違法になるかは知りませんが)。
最後に、某人民共和国内にメールを出して、某国関係者に読まれる可能性は無いと信じている人はどの位いるでしょうか。

メールを読む暇な管理者

昔の話ですが,他組織で,どうも管理者がメールを読んでいるようだという話を聞いたことがあります。メールはサーバの /var/spool/mail なり ~/Maildir なりに保存され,サーバからメールを消すという操作をしない限りずっと残っているわけですから,人間性のおかしい管理者が読むということも当然考えられるわけです。そういうところはすぐ転送するなり,fetchmail で常に読み出してサーバから消すなりして,なるべくサーバでの滞在時間を減らすしかありません。根本的な解決策は暗号メールですが,国が活動家のメールを読んでいた時代にはPGPメールが活躍しましたが今はどうなんでしょうか。

PGPは今何処

パスフレーズももう忘れかけていますね。
PGP8.0が出たのが2002年。その後は、企業ベースなので使っていません。
それだけ、世の中が安定した?
それとも、暗号化メールを使用するのは不審者のみ?
改ざんチェックのために以前は使ってましたが、最近は対応するメーラがあるのかな。

PGP→GPG

今はGnuPGを使っています。私のホームページには公開鍵を置いています。対応するメーラはMew。

親切な管理者

卒業した大学で、インターネットに接続開始した頃の話。
送ったメールが宛先不明で戻って来ると、
「親切な管理者より。メールが宛先不明で戻ってますよ」とメールが来ました。
使用者10人程度の頃の話ですが。
今は、責任者をやってますのでオフレコです。
やって来る、スパムメールの数を数えているとも。

PGPは健在?

Moodle版INFOSS情報倫理2009年度版が来たので見ています。PGPはまだ「電子メールの暗号化ソフトとして代表的なもの」として紹介されていますね。あ,「電子メール」みたいな用語にマウスを乗せると説明が出るんですね(メールはSMTPサーバからPOPサーバに転送される的なおかしい説明ですが)。

この教材,ほかにも「インターネットは、もともとは……軍事用に開発されたシステムです」とか「リンクを張るときには、必ずそのWebページのトップページにリンクするようにしましょう」とか「あまり大きなファイル(画像、プログラムなど)をメールに添付して送信すると、サーバに負担がかかり、最悪の場合サーバがダウンしてしまいます。圧縮ソフトを使ってファイルサイズを小さくしてから送りましょう」とか,至って常識的な[=都市伝説的な]内容です。

メールのヘッダを利用したら

とある大学のシステム管理者が,エラーメールの発信元をヘッダーで分析して注意したら,注意された側が「無断で他人のメールを読んでいる」と会議で逆切れされて大問題になった,という話をきいたことがあります。

Re: メールのヘッダを利用したら

本文が暗号化されていても,そういうtransactional analysisをすることによりいろいろ情報を得ることができますからね。:-)

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