dvipsとルービックキューブ

古くからのTeXユーザならdvipsの作者Tom Rokicki(Radical Eye Software)の名前を聞いたことがあるだろうが,最近はルービックキューブがたかだか25手で解けることを証明したことで話題になっている(Rubik’s cube proof cut to 25 moves)。

ところで上記紹介記事を載せているthe physics arXiv blogは,名前からわかるようにarXiv.org(元はロスアラモスの物理学プレプリントサーバ)の紹介ブログだが,けっこうおもしろい。最新回はMajoranaの失踪の話だ。

[2008-03-28追記]

arXiv.org の話が出たついでに追記。ここは以前 Los Alamos National Laboratory (LANL) の e-Print Server (http://xxx.lanl.gov/) として知られていた。だれでも自由に自分のペーパーを投稿でき,Web 2.0 の先駆けともいえる。xxxもwwwの次といった意味合いがあったのだろうが,(嘘でした^^;。山根さん,ありがとうございます)そのうち成人サイトがxxxを含むURLを使いだしてしまった。日本のミラーは京大の基礎物理学研究所にあり, http://xxx.yukawa.kyoto-u.ac.jp/ というURLだったが,今は http://jp.arXiv.org/ となっている。LANLのサーバが10年目を迎えた年に,立役者のGinspargがサーバごとCornellに移動したときの記事が,2001年のPhysics Today Ginsparg Takes Electronic Preprint Archive to Cornell にある。Webの歴史を語る際には,ぜひこれについても調べてほしい。ちなみに,TeXソースで投稿してPostScriptでダウンロードする仕組みも,Rokickiのdvipsのおかげである。

Re: dvipsとルービックキューブ

追記の記述についてコメントです。

「ハイパーテキストが実現された」というWWWの技術だけでなく、背後の思想も考えるのは重要ですね。
 arXive.orgのようなプレプリント交換の伝統があった(理論物理学では戦前から出版よりも先に草稿が出回っていた)からこそ、LANLでxxxが生まれ、CERNでWWWがうまれ、KEKで日本最初のWWWサービスがはじまった。それに対してザナドゥは(略)

 なお、xxx.lanl.gov のホスト名はWWW以前からメールで使われていたようなので、WWWの次という意味ではないでしょう。
 メールコマンドの送り方:
http://staff.aist.go.jp/k.harigaya/doc/prepri.html
まさにemail時代のYouYube。
 ホスト名の理由を友人が激白:
http://www.combinatorics.net/preps/pg.html

 日経サイエンスでもギンスパーグの紹介記事を見た記憶があります。
 ロスアラモスは不正侵入を試みるティーンエイジャーが後を絶たないし、ギンスパーグの転出後に規則遵守の嵐が起こったので、栄転したのは大正解でした。
http://wiredvision.jp/archives/200407/2004072001.html

xxx

どうもありがとうございます。1991年でしたらWWWのほうはあったと思いますが,xxxは最初はメールでやっていたことを忘れていました。wwwの次というのは私の考え過ぎでした。m(__)m

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