夏時間でエネルギー消費が増えた

Daylight Saving Wastes Energy, Study Says (Wall Street Journal)。米国インディアナ州では2年前まで92郡のうち15郡しか夏時間を履行していなかった。この15郡を統制群として,夏時間に移行した77郡のエネルギー消費の変化を調べたところ,明瞭な増加が認められた。

Slashdot | Daylight Saving Time Wastes Energy も参照。

活動時間が長くなっ

活動時間が長くなってしまうから,なんでしょうね。
2006年の夏時間延長の根拠は正しくなかった,というほうに持っていくこともできますが,単にインディアナ州の人たちが夏時間の過ごし方に慣れていないから,ということもいえますよ。

理由

照明の利用は減ったがエアコン利用は増えたというのが理由のようです。慣れによってまた減ってくるかどうかを調べるのにはまだ何年も研究を続ける必要がありそうですね。

夏時間

インディアナ州 \subset アメリカ

内陸州で夏は暑くなるインディアナでは、1時間時刻を早めると帰宅時の気温が高くなるので自宅のエアコン稼働が増えるというが原因の1つと書かれてます。これが本当(==>学校・仕事場のエアコン稼働による電力消費は減る?)だったにしても、インディアナの経験を全米に当てはめることは適切か、というexternal validityを議論する余地があるようです。北部(や北東部・北西部)は違った結果になるかも、という反応が紹介されていますよね。北東部に住んだ経験からすると、確かに夕方までエアコンをつけていた記憶はあまりありません。でも、同じ経度で違った時間帯があると混乱の元にもなりそうです...

「エコ・サマータイ

「エコ・サマータイム実践PR事業」の実施結果について
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ts/snj/eco-summertime.htm
という、「サマータイム+他のエコ活動」の実験結果より引用。

>(4)サマータイムの取り組みにより削減されたCO2 量
>・入浴は間隔をあけずに入り、追い焚きをしなかった 340㎏
>・就寝時刻を早めテレビを1時間早く消す 203 ㎏
(早朝番組を見ない)
>・就寝時刻を早め電灯を1時間早く消す 185 ㎏
>・就寝時刻を早めエアコンを1時間早く消す 94 ㎏
>・家族全員で食事をし、温め直しをしなかった 45 ㎏
>合計 867 ㎏
>(総削減量38,951 ㎏の2.2%)

サマータイムよりも、まずはほかの環境意識だというのがよくわかります。(エアコンをより長くつけないなど)
上記279kg(185kg+94kg)は一瞬で消えますね。

Re: 「エコ・サマータイ

まずこの種の実験はサマータイムではなく時差通勤ですよね(家族が寝ているうちに出勤する)。だから勤労者の出勤が早くなるかわりに帰りも早くなり,家族で夕食ができ,入浴の間隔も縮まったのでしょう。みんなの時間がずれたら,こうはなりません。また,夏時間になれば就寝時間が早まるわけではなく,テレビ番組も含めて全員の時間がシフトするだけなので,テレビを見る時間が1時間減るというのはまったくの嘘では。

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