良い論文を書くためには

FIT2007でのイベント良い論文を書くためには,伝わる日本語文章を書くためには岡田稔先生が科学技術論文の書き方阿部圭一先生が明文術について話された(『名文術』はその場でネットで注文した)。どちらも学生にぜひ読んでほしい(もちろん『理科系の作文技術』も)。

今回のお話でも主張されていたが,岡田先生の上記サイトから引用すると「世には M$Word などがはびこっているが……LaTeX もろくに使えないようでは,その論理思考力も垣間見えようというものである」。うちでは情報教育の学生には(紹介はするが)強制はしない。三重大学に来てからLaTeXで卒論を書いた私の学生は今のところ一人である(今年はもう少し増えそう)。で,論文は順調ですか>学生諸君。

主語がねじれている

主語がねじれている.受動・能動態の区別がついていない.接続詞の使い方がおかしい.異常に長い段落.スペルチェックすらしていない.

ミクロなレベルでの,悪文の特徴で思いつくことを挙げてみました.

新聞とかの普通の文章(当然ですが,新聞の文章はおしなべて読みやすい.記者さんの訓練とかの賜物ですね)を読むことがスタートですよね<自戒も含めて

LaTeXで投稿するような人は「自分だけのマクロは使わない」「エディタの置換ですむレベルのマクロは使わない」のを徹底して欲しいです.

だめだめなTeXソースの具体例はごまんとありますが,この辺で(^^;

論文執筆ワークショップ

今回のFITではこれに類したもう一つの企画教育・情報システム論文執筆ワークショップがあり,午前中に一般的な勉強をして,午後には実際のペーパーをみんなが査読者になってコメントを付け合いました。このサンプル論文は,LaTeXで書かれていますが内容的には突っ込みどころが満載で,こういうのよくあるよね,でもよくできたサンプルだなぁ,と感心しながら皆さん突っ込んでいました

某所で

どういう偶然かわからないのですが,某研究会で
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsis/
のシンポジウムの案内をいただいたので阿部先生にお会いしてきました。せっかくだから生協で「明文術」を買ってサインをお願いしようと思ったのですが在庫がなくて残念な思いをしました。しかも昨日はアマゾンに1冊残ってた在庫がなくなっていてだいぶ待たされることに…。んがー。
岡田先生のページでから引用された部分ですが,同じようなことを言って生徒にHTML 4.01 Strictを強制したことがあります…わかってもらえなくて残念(以下略)。
>* × (緒言の冒頭にて)近年,コンピュータが発達し...(あまりに当たり前すきであくびが出る)
理事会に出す文書でこれ書いちゃいました。わざと。

HTML 4.01 Strict

でもXHTMLでもLaTeXでも同じですが,表現すべき内容がないので,この字は赤にしてこのへんに置きたいとか,ここをちょっと大きくしたいとか,そういう視覚レベルのことばっかり聞かれて,これじゃ無意味だな,と思うことがよくあります

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