2次元コードいろいろ

QRコードは有名だが,SPコードというものを発見。さらに調べたら,2次元バーコードの類は山ほどあるようだ(→QRコードBlog: QRコードの仲間たち アーカイブ)。

問題:次の文は正しいか? パソコンは1677万色使えるので,色を使った2次元コードならQRコードの1677万倍の情報を収めることができる。

「旅蛙」

2次元コードとしてはQRコードそのものですが、使い方が特殊な例として「旅蛙」というものがあると、某氏から情報を得ました。

http://www.tabigaeru.jp/

どう考えても遊びにしか見えませんが、情報社会の研究ネタとしては(真剣に)遊んでみようかと気になっています。

1677万倍

奥村先生、結城です。これ、素晴らしくいい問題ですね!

私のノートPCのパネルは

18bit カラーなのでその 1/8 しか情報を詰め込めません。

re: 1677万倍

わたしが答えても(遊んでも)いいでしょうか。学生さんのために黙っていたほうがいいかなと思うので、ちょっと待ってみます。

皆様いろいろ情報あ

皆様いろいろ情報ありがとうございます。実は近場のベンチャーでカラー2次元コードを開発しているところがあって(特許申請中?),理論的にはギガバイトも可能ということで,出資者を求めているようですが,どういう計算をしたのか疑問に思って,この問題を出してみました。もちろんうちの学生でなくても答えてくださってかまいません(つーか,うちの学生見てないでしょうし)。

さてさて、、、

数学的な解釈での解答と、物理的・工学的な解釈での解答と、経済学的な解釈での解答と、とんちてきな解答と、、、いろいろ考えてしまいます。また、1677万色使えるっていうのと1677万色使い切るというのは違うでしょうし、、、

別問:光ファイバーは波長分割により無限のデータ量を送れる、は正しいか? (どこかの試験でみて悩みました。マークシートだったし)

無限というのが数学

無限というのが数学上の意味か,それとも非常に大きなという意味かで違ってきそうですね。その試験の正答はどうなっていたのでしょうか? 私なら素直に「正しくない」と答えちゃいます。

では回答案

原理的に:
 ・ドット数をDとする
 ・情報量は、ドットあたりの色数のD乗(組み合わせ)
 ・もとの情報量:2^D
 ・カラー情報量:(256^3)^D=2^(24*D)
 ・「倍」なので割る。解=2^23D。よって命題はNO。Dが偶然2だったらYES。

運用的に:
 ・印刷機は何色の分解能があるのか??
 ・読み取り機は何色の分解能があるのか??
 ・色誤読によるエラー訂正用チェックディジットはどうなるのか??
デジタル2デジタルの非劣化情報コード(メール添付etc)なら運用できるのかな。意味のあるなしは別として。

新書で[暗証番号はなぜ4桁なのか?](岡嶋裕史、2005光文社)というのがあります。
「厳密すぎて運用できないセキュリティより、運用できる適度なセキュリティを」を実例を交えて楽しく解説してくれます。生徒さんにぜひ。

僕の解答

理由は、判別できないからです。

Re: 僕の解答

これは1677万倍のほうの解答ですか?(tssさんの光ファイバの問題ではなく)
0は○ではなく全角のゼロですね。

はい、0倍という意味です

すみません。はい、0倍という意味で、元の1677万倍の方の解答です。非可逆圧縮をしてもいいようなデーターなら、これでもいいような気がしますが、時間もないので、この辺で提出します。

ありがとうございま

ありがとうございます。2^23D から 0 まで,ダイナミックレンジの広いご解答をいただきました。ほかにもたくさんありそうですね。

結城さんの解答

結城さんも解答をくださいました。うーん。

カラーコード

QRコード・バーコードの進化形【カラーコード】で「カラーコードTM」となっていました。「カラーコード」で商標登録されたんでしょうか。ちなみにこれは4色のようです。上で書いたベンチャーとは関係ありません。

点ごとに色を変えることは考えないことにして

白地に白では読めないので(約1677万-1)倍,というのはどうでしょうか。

Re: 点ごとに……

ありがとうございます。こんなに多様な解答があるとは思ってもいませんでした。まだまだありそうですね。

考え直しました

「倍」の意味を考え直しました。
単位を落としちゃいますね、これでは(^_^;

3倍

QRコードは黒インクのみを使用するのに対し、カラーコードはシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを使用することから。

場合の数ベースと場

場合の数ベースと場合の数の対数ベース(単位「ビット」ベース)をハッキリ意識しないとならんのかな、と思いますた。
エントロピーも場合の数の対数ベースが基礎になっていたと記憶していますが…?
一方、1ピクセルを経由して濃度込みで24ビットの情報を正確に伝えるのは非常に困難と思いますが、題意としてそこは無視でいいんでしょうか。

結城さん正解

結城さんの新しいご解答「24倍」が正解ということになります。例えば10×10のモノクロ2値の2次元バーコードなら100ビットの情報が入りますが,1677万色まで許せば100×24=2400ビットになります。100ビット×1677万=200メガバイトと考えて動画が入れられるなどというのは間違いです。もっとも,技術的に三原色のそれぞれで8ビット(256レベル)の情報を携帯のデジカメで正確に読み取れるかというと,まったく無理ですが。

Re: 場合の数ベースと場

一つ上を書いた後でこちらを読ませていただきました。もちろん24ビット/ピクセルの読み取りは無理ですが,仮に読めたとすればということで正解としました。もちろん技術的にどれくらいが可能と答えてくださっても正解になります。ですから,「3倍」もある意味で正解になります。

でも、

> 技術的に三原色のそれぞれで8ビット(256レベル)の情報を
> 携帯のデジカメで正確に読み取れるかというと,
> まったく無理ですが。

携帯のデジカメでなくても無理だと思います。
だから、僕の回答(0倍)も正解にしてください

と、書いてみる。

Re: でも,

1677万色のつもりで作ったシステムが機能しないので0倍というのも一つの考え方ですね。合格にいたします。

正解がでているよう

正解がでているようですが・・・。
24倍なのでしょうか?
データサイズで考えれば1bitから24bitに増えるので24倍ですよね。
でも、表現出来る数は24倍ではないですよね。
あれ?「情報を収めることができる」という出題か。
表現できる数と収められる数は・・・ということですね(苦笑)

失礼しました。

24倍ですか,なるほど

24倍ですか,なるほど.

ただし・・・RGBですよね.
バーコードなので
実際のところは印刷しないとあまり意味がないですけど
印刷はCMYKの世界なので。。。

RGBをCMYKに変換する際の揺らぎ,
判別の際の揺らぎ,
印刷後のバーコードそのもの汚れとか
現実的なところまで考えると
実際のところどれくらいなんでしょう.

#4倍くらいなのかな・・・
#IEICEJ/IPSJ/IEEJの論文誌とかに
#でてきそうですね(^^;

3倍

山勘ですが,2値^3原色=8色くらいが適当でないかと思いました

環境

非常に面白い問題ですね。
個人的には、カラーを使ってしまうのはメディアとしてはかなり繊細な気がします。
現実問題として考えると、例えば、強烈に赤い照明の下で利用するような場合、情報が変化してしまう心配はないでしょうか。もしそうならば2^3原色で8色というのも難しいかと。素人考えで恐縮ですが。
そのような環境による雑音を取り除くためには、読み取りの際に用いるデバイスとして、カメラでは無く外部の光を遮断するような覆い+自前のライトを装備したものを使うなどすると上手く雑音を無視できるかなぁ。などと思います(大掛かりですが)。
あるいは、8色ならば8色を画像の脇にあらかじめ埋め込んでおいてそれを参照すると言う形でも、環境による差を減らすことができるかなぁ。その8色の基準パターンがちゃんと判別できるように、携帯カメラからRGBを調節したフラッシュライトを当ててやれば、極端な照明のもとでもデータの部分のカラーを正しく読み取れるのでは。
そういえば、「壁の模様を消す照明装置」というものもあったような。
…というより、そのような極端な照明のもとで使わなければいいんですね。長文失礼しました。

A4用紙1枚に256GBのデータ

インド発のニュースで、「A4用紙1枚に256GBのデータを保存する技術」というのが話題になっています。
ここ→ http://d.hatena.ne.jp/starocker/20061126/p1

たぶん、根本は、この勘違いですよねぇ?

Re: A4用紙1枚に256GBのデータ

おもしろい話をありがとうございます。まさにこの誤解(を利用した詐欺)ですね

「情報処理技術者試験に出た」と言ってもよいかも

こんばんは。
2005年春にシステム監査の情報処理技術者試験を受験したのですが(落ちました)、午前問題で類似の問題がありました。
確か次のようなものです。(簡単にしてあります)
----
640x480 ドットのビデオディスプレーがある。
1ドットにつき1677万色表示できる。
ビデオ用のメモリーはどのぐらい必要か、次から選べ。
1:640x480x16770000
2:640x480x24
----
「何倍の情報を収めることができるか」というのが「何倍のメモリーが必要か」ということと実質的に同じであることがわかれば、「1677万色のQRコード問題」も簡単にわかるだろうと思います。

実際の社会では役に立たないなどと揶揄されやすい情報処理技術者試験ですが、それなりに意味のある問題を出しているということでしょう。

ありがとうございます

まさに同じタイプの問題です。良い問題ですね。

MSも2次元カラーコード

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