ovp2ovf, otfパッケージなどについて
WWW上の情報を読みあさっているのですが、
情報が錯綜としているので質問します。
どなたか教えていただけると助かります。
[1] 以下のように私は認識していますが、正しいでしょうか?
[1.1] ovp2ovfはTeXLive2011では、WEB版とC版がある。
defaultでは、C版のみが作られる。
[1.2] ovp2ovfのWEB版のソースコードは、TeXLiveでは以下。
/trunk/Build/source/texk/web2c/omegaware
最新版は 1.12
対応文字コードは0xFFFFまで。
[1.3] ovp2ovfのC版のソースコードは、TeXLiveでは以下。
/trunk/Build/source/texk/web2c/omegafonts
最新版は 2.1
実体は omfonts で、 ovp2ovf は omfonts へのシンボリックリンク。
対応文字コードは0xFFFFまで。
[1.4] otfパッケージは japanese-otf として TeXLive2011開発版に入った。ソースコードは以下。
/trunk/Master/texmf-dist/tex/platex/japanese-otf
[1.5] otfパッケージをovp2ovfのC版で作る試みは、2010年8月頃まで行われたが断念。
2010年8月2日から現在(2011年12月)まで、otfパッケージはovp2ovfのWEB版のみ対応している。
[1.6] upTeXでは、文字コード0xFFFF超えのために
ovp2ovf WEB版を0x10FFFFまで対応させたものを upovp2ovf として、ptetex3 ベースに作成。
[1.7] W32TeXでは、
ovp2ovf C版 → ovp2ovf
ovp2ovf WEB版 → wovp2ovf
ovp2ovf WEB版 upTeX拡張 → upovp2ovf
の3個を用意している。
[2] otfパッケージをovp2ovfのC版で作ろうとするときに障害となっていることはどんなことでしょうか?
今後ともotfパッケージをovp2ovfのC版で作る見込みはないのでしょうか?
TeXLiveとしては、「japanese-otf を作るのに、まず非標準のWEB版ovp2ovfを作ってください」
という状況にあると思うのですが、それが続くのでしょうか?
あるいは、W32TeXのように、ovp2ovfとwovp2ovfを分ける、という可能性はないのでしょうか?
[3] Omega/Alephでは、OFM level-0, level-1では文字コード0xFFFFまで対応であり、
文字コード0xFFFF超えにはOFM level-2を使う予定だったと聞いたような気がしますが、
OFM level-2の仕様はどこかで公開されているのでしょうか?
OFM level-2に対応したソフトはどれだけあるのでしょうか?
[4] ovp2ovf は、必ずOFMを作る仕様になっているように見えます。
otfパッケージとpTeX/upTeXはOFMを必要としないので、
OFMを作らないオプションを新設するというのもありかと思います。
ご意見をいただければ、と思います。
どうかよろしくお願いします。
ttk様
>[2] otfパッケージをovp2ovfのC版で作ろうとするときに障害となっていることはどんなことでしょうか?
添付したsample-h.ovpのように,MAPFONTの番号に抜けがある場合でも,WEB版の方は正しく(番号を詰めて)ovfを作成してくれますが,C版はCHARACTERのMAPエントリの中のSELECTFONTの番号を詰めてくれないというバグがあります.
ですので,OTFパッケージがC版に対応していないのではなく,C版にはバグがあるのでWEB版を使って下さいという意味なのです.バグ報告をしていないのは私の怠慢です.申し訳ございません.
で,このバグが顕在化するのはmkjvfでexpert仮名用のvfを作るときに,割り振り先を先に固定して生成させているためです.ここを直しても良いのですが,バグを直して欲しいと思っています.
下記で、生成される vf に差が生じないことを確認しました。
OTFパッケージ(ベータ版)(2011/10/28 v1.7b3)
(1) C版 : "omfonts -ovp2ovf" TeXLive svn r24887
omfonts --version
omfomts 2.1 (TeX Live 2012/dev)
(2) WEB版 : "ovp2ovf" TeXLive svn r24922
ovp2ovf --version
OVP2OVF 1.12 (TeX Live 2012/dev)
いずれもTeXLive の開発レポジトリ最新版です。
(3) ちょっと前のWEB版 : VineLinux 5 に入っている "/usr/bin/ovp2ovf"
/usr/bin/ovp2ovf --version
OVP2OVF 1.11 (Web2C 2009)
皆さん、ありがとうございました。
OTFパッケージ(ベータ版)(2011/10/28 v1.7b3)
(1) C版 : "omfonts -ovp2ovf" TeXLive svn r24887
omfonts --version
omfomts 2.1 (TeX Live 2012/dev)
(2) WEB版 : "ovp2ovf" TeXLive svn r24922
ovp2ovf --version
OVP2OVF 1.12 (TeX Live 2012/dev)
いずれもTeXLive の開発レポジトリ最新版です。
(3) ちょっと前のWEB版 : VineLinux 5 に入っている "/usr/bin/ovp2ovf"
/usr/bin/ovp2ovf --version
OVP2OVF 1.11 (Web2C 2009)
皆さん、ありがとうございました。
[1.7] W32TeXでは、
ovp2ovf C版 → ovp2ovf
ovp2ovf WEB版 → wovp2ovf
ovp2ovf WEB版 upTeX拡張 → upovp2ovf
の3個を用意している。
確かにその 3 つのバイナリがありますね。
# ところで「CHARACTER H 56789
」を含む OVP を upovp2ovf にかけると確かに処理できたけど、この OFM の中身はどうなってるんだ…? (wofm2opl で戻そうとすると落ちた。)
[2] otfパッケージをovp2ovfのC版で作ろうとするときに障害となっていることはどんなことでしょうか?
「omfonts のバグ」について前に投稿したことがあります。 → Omega font utilities v1.x(1.x でなく 2.0 に言及している方)
このうち、
ovp2ovf: MAPFONT の番号が常に 0 からの連番だと解釈される
については齋藤さんの投稿にあるように、これ自体は正常(vptovf でも同じ動作)で、この番号の振り直しに SELECTFONT が追随していないのが間違いのようです(初めて気づいた)。(齋藤さんの例を ovp2ovf と wovp2ovf の各々で変換して、得られた .ovf を「pxutil vf2zvp0」でテキスト(ZVP0)に戻したのを添付しておきます。)
[3] Omega/Alephでは、OFM level-0, level-1では文字コード0xFFFFまで対応であり、
文字コード0xFFFF超えにはOFM level-2を使う予定だったと聞いたような気がしますが、
OFM level-2の仕様はどこかで公開されているのでしょうか?
OFM level-2 なんて初めて聞いた… ;-)
そもそも Omega/Aleph はそれ自体が 16 ビットの符号値しか扱えないので、0xFFFF 超の符号値を含む OFM というのは Omega のデータではないでしょう。もしあるとしたら、想像ですが、一時期設計されていた「Omega2」の関係のものだったのではないでしょうか。
[4] ovp2ovf は、必ずOFMを作る仕様になっているように見えます。
otfパッケージとpTeX/upTeXはOFMを必要としないので、
OFMを作らないオプションを新設するというのもありかと思います。
ご意見をいただければ、と思います。
「(u)pTeX 用の別のコマンド」ということにした方が自然な気がします。というのも、Omega のツールとする限り、3 バイトの符号値を扱う余地がないように思えるからです。
コメントありがとうございます。
OFM level-2 については、
omfonts で 0xFFFF以上の文字コードを扱おうとすると、
"Char (%x) too big for OFM level-1 (max ffff); use level-2"
のようなwarningが出ることがあります。
しかし、omfonts で OFM level-2 が使えるようになっているわけではなさそうです。
upTeX 対応も TeXLive svn の中に少しづつpatchを入れていただけているようになったので、かけ離れた内容でなければツールを分けない方向で活動していくつもりです。
OFM level-2 については、
omfonts で 0xFFFF以上の文字コードを扱おうとすると、
"Char (%x) too big for OFM level-1 (max ffff); use level-2"
のようなwarningが出ることがあります。
しかし、omfonts で OFM level-2 が使えるようになっているわけではなさそうです。
「(u)pTeX 用の別のコマンド」ということにした方が自然な気がします。
upTeX 対応も TeXLive svn の中に少しづつpatchを入れていただけているようになったので、かけ離れた内容でなければツールを分けない方向で活動していくつもりです。
> [1.7] W32TeXでは、
> ovp2ovf C版 → ovp2ovf
> ovp2ovf WEB版 → wovp2ovf
> ovp2ovf WEB版 upTeX拡張 → upovp2ovf
ttk さんのパッチが TeX Live svn に入ったので、W32TeX では
upovf2ovp.exe と upovp2ovf.exe を削除しました。
wovf2ovp.exe と wovp2ovf.exe
が (e)upTeX もサポートするようになっていると思います。
現在、(e)pTeX の場合は C version だけで ok になっている
はずですが、メンテナの計画では、(e)upTeX も C version
だけで ok にする予定だそうです。
> ovp2ovf C版 → ovp2ovf
> ovp2ovf WEB版 → wovp2ovf
> ovp2ovf WEB版 upTeX拡張 → upovp2ovf
ttk さんのパッチが TeX Live svn に入ったので、W32TeX では
upovf2ovp.exe と upovp2ovf.exe を削除しました。
wovf2ovp.exe と wovp2ovf.exe
が (e)upTeX もサポートするようになっていると思います。
現在、(e)pTeX の場合は C version だけで ok になっている
はずですが、メンテナの計画では、(e)upTeX も C version
だけで ok にする予定だそうです。