TL2025のlualatexにおける定積分

TL2025のlualatexにおける定積分

- m c の投稿
返信数: 7

積分記号そのものはどうやら修正されたようですので,スレッドを変えます.

昨日前田さんからr74611での定積分範囲が随分離れている件が報告されました.
ところがその後r74611は見えなくなり,先ほどr74624がtlmgrでアップデートできるようになりました.

r74624でも,unicode-mathでは定積分区間の上下限が積分記号から随分離れて配置されています.
unicode-mathを使わずに{デフォルトのLatin Modern,newtxmath}を使っている時は正常に配置されていますが,NewCMは離れています.
# 他にも積分区間上下限が正常に配置される数式フォントがあるかもしれません

添付 luatex_r74624_definite-integrals.png
m c への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- 前田 一貴 の投稿
遅くなりましたが,色々とありがとうございます.

前のスレッドに対する返信なのですが,単に luatex という名前のパッケージはバイナリ以外の luatex 関係のファイルを含むパッケージのようで,バイナリのパッケージ名は luatex.x86_64-linux といった具合に後ろにバイナリのターゲット名がつきます.こちらは 74611 のまま変わっていないように思います.(Windows は 74610?)

それで,ML で Mikaelさんが書かれていましたが (https://tug.org/pipermail/luatex/2025-March/008079.html),プリアンブルに \mathitalicsmode3 を書いてみるといい感じになるようです.これがデフォルトになるのか unicode-math に取り込まれるのかわかりませんが,そのうち改善されるのではないかと思われます.
m c への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- 前田 一貴 の投稿
ちなみに,newcomputermodern.sty は unicode-math を読み込んで色々設定をするようです.
前田 一貴 への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- m c の投稿
前田さん,コメントをありがとうございました.
バイナリファイルはプラットフォームごとにリビジョン番号が異なることを認識していませんでした.お恥ずかしい次第です.
r74624はuniversal-darwin用で,macからは他のプラットフォームのリビジョンが見えないのですね.

luatex MLの内容を確認しました.
> プリアンブルに \mathitalicsmode3 を書いてみるといい感じになるようです
はい,確かにこれで問題は解消しました.

>newcomputermodern.sty は unicode-math を読み込んで色々設定をするようです
そうだったのですね.ドキュメントをちゃんと読んでおかないとダメですね>自分.

何はともあれ,今回色々とお世話になりありがとうございました.

本件はこれでクローズしたいと思います.
m c への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- 前田 一貴 の投稿
r74669 で元のバイナリに戻すとともに,Khaled さん指摘の積分記号が直立体になるバグの原因である typo 1文字のみを修正するという変更が入ったようです.
これで \mathitalicsmode3 なしでも正しい出力になるようです.
前田 一貴 への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- m c の投稿
あ,確かに来ていますね.--dry-runでアップデートされるパッケージの確認をしただけですが.
明日・明後日で実際のチェックと自前パッケージの対応を進めたいと思います.

それにしても,今回の件は目まぐるしかったですね.
m c への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- 前田 一貴 の投稿
先に書いた ML で Mikael さんが書かれている通りで,別の問題(このあたり?:https://tex.stackexchange.com/questions/697498/luatex-unicode-math-and-italic-correction)への対処のためにテスト中の math italic correction の機能で修正できるだろうということで,他の修正と一緒に十分にテストされていない中途半端な状態のまま差し替えてしまったようです.TeX Live はその年のバージョンのリリース以降はバイナリは変更しない方針のようなのですが,今回は unicode-math の利用者にとっては影響の大きいバグなので早急に対応しようとして混乱したのかなあ,と思います.

pretest 期間中に多くの人の目で致命的なバグは発見されることが期待されていますが,その目の数が限られているのと,まだ利用者の少ない機能については見逃されてしまうこともあるのでしょう.
前田 一貴 への返信

Re: TL2025のlualatexにおける定積分

- m c の投稿
積分記号が正しく出力されること及び\mathitalicsmode3なしで積分区間が適正な位置に配置されることを(macとlinuxで)確認しました.

逆に\mathitalicsmode3を残すと積分区間が離れた位置に配置されます.