試した環境等は以下のとおりです.
windows xp sp3, windows7 pro.(64bit)
w32tex の dvips で作成した ps ファイルを distiller(6.0 および 9.0)でダブルクリックしてpdf を作成.
いったん distiller を閉じて sumatra pdf で作成したpdf を開いた後, 再度ダブルクリックすると以下のようなメッセージが表示されます.
「ファイル・・・.pdf を開けません。使用中の可能性があります。」
さらにこのまま強引に上書き保存しようとすると以下のように表示されて上書きできません.
「プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。」
何か特別なオプション設定が必要なのでしょうか?
「再度ダブルクリックすると」は「PostScript ファイルを再度ダブルクリック(Adobe Acrobat Distiller を起動)すると」ですよね.
dvipdfmx や pdftex でロックされない,ことを優先で試していましたので,盲点でした.
W32TeX でも Cygwin でも,dvipdfmx, pdflatex ではロックされません.
Sumatra PDF で開いている PDF を Acrobat (売りもの)で開いて,編集して,上書きしようとしても,他のユーザが開いていますといったメッセージが出て,別名で保存することを促されますね.
数年来の流れを切るようで申し訳ないとは思うのですが、私の思うところを書かせていただきたいと思います。
最近のPDFを介したPCウイルスからの防御対策として、私は一般的なPDFファイルの仕上げには意図的にAcrobat 9 Pro(Creative Suite 3.3・4・5の一部Suite製品に同梱のものも含みます。)を使って、Acrobat / Reader 9を使わないと読めないよう、わざと互換性を「PDF1.7, Adobe Extension Level 3 (Acrobat 9.x)互換」にして保存しています(出版用とか長期保存用とかは話は別です)。当然日本語LaTeX利用となればPDF化する際はdvipdfmx・「dvips+Adobe Distiller 9」で一旦仮に作っておき、上述した仕上げを行っています。
こうすることでいやでも最新のAdobe Acrobat / Readerを用いないといけないという意識が受け取る側に伝わると思います。結果として、PCウイルスからの影響を少しでも減らせると思います。もちろん他のベンダーのビュアーの利用を排除する意図は毛頭ないのですが、最新のAdobe Acrobat /Readerでは閲覧できても、仕様の関係で閲覧不能となるPDFファイルの存在する他のベンダーのビュアーが出てきてしまう弊害も出てきます。
最近のネットの情報にもありますが、Acrobat / Reader 10のWindows版にはサンドボックス機能が搭載されるようです(Mac OS X版には非搭載のようです)。新機能・新規格で発売・公開の運びとなるのでしょうが、そうすると今度は第2・第3のシェアを持った他のベンダーのビュアーが狙われるように思います。
他のベンダーのビュアーは軽いものもありましたが、それらのすべてが安心だとは思っていません。(日中韓の)フォントの表示(プロパティに出てくる使われている「フォントのフォント名」の文字列)に乱れがあったり、開けなかったりなどのデメリットもあったからです。他のビュアーも使ってみたりもしましたが、結局「本家」に先祖返りしてしまいました。
物理的にはハイエンドマシンですと相応な容量のメモリを以前よりも安価に搭載・換装できますから、2007年当時のように「PDFは重い」というイメージは今では必ずしも当たってないのかな、と今は思っております。
どうやってもかまわない.
自分だけであるならばセキュリティも関係ない.
問題になるのは他者とのやりとり.
他者とのやりとりに
特定の環境を強制することは不可能.
>他のベンダーのビュアーは軽いものもありましたが、それらのすべてが安心だとは思っていません。(日中韓の)フォントの表示(プロパティに出てくる使われている「フォントのフォント名」の文字列)に乱れがあったり、開けなかったりなどのデメリットもあったからです。
セキュリティと文字列の表示は普通の意味では無関係.
相関関係はあるのかもしれないがそれは因果関係?
表示がきちんとしてれば安全?
>物理的にはハイエンドマシンですと相応な容量のメモリを以前よりも安価に搭載・換装できますから、
誰もがそんなことはできない,
技術的・経済的,そして企業の場合は
環境の保持や逆にセキュリティのために.
ちなみに「どんな最新の環境・機械」でも閲覧しても
「重いPDF」は簡単にできる.
ファイルサイズが小さくても開くのに数分は軽くかかる
PDFを作るのは容易.
したがって,データの作り方そのものほうが
環境よりもよっぽど重要.
本田様のご意見拝読いたしました。
>問題になるのは他者とのやりとり.
>他者とのやりとりに
>特定の環境を強制することは不可能.
現実的にはそうだといわざるを得ないということくらい理解しております。ですから、さきの当方の投稿で「出版用とか長期保存用とかは話は別です。」と断りも入れてありましたが…。実際のやりとりでは、無条件にPDFファイルを作るよう依頼されれば、最新のソフト(ビュアー)での閲覧に供するよう、必要な簡素な細工をします(「特定の、あるVer.以降のAcrobat / Readerでなら閲覧可能」など)。理由は先に述べたとおりです。当方の述べたポリシーを理解していただけない(先方に必要があってあえて別のポリシーでやるよう指示された)ところには、相手にあわせて対応しています。
以下は文脈が乱れており、齟齬があったようですので補足いたします。
>>他のベンダーのビュアー(中略)のすべてが安心だとは思っていません。PDFビュアーは Adobe Acrobat / Reader でさえなければいいとお思いでは無いとは思いますが、シェアが低いビュアーだからといって、安心するのは早計だということをいいたかったのです。
>>他のベンダーのビュアーは軽いものもありましたが、(中略)(日中韓の)フォントの表示(プロパティに出てくる使われている「フォントのフォント名」の文字列)に乱れがあったり、開けなかったりなどのデメリットもあったからです。
ここで議論されているビュアーのいくつかで何種類かの検証用PDFファイルを開いてみましたが、中には日中韓のフォントの表示に難があったものがあったのは確かです(検証したのは2年ほど前ですから、当時のPDFファイルの原本はありません(万一出てきたらアップする可能性はあるかも知れませんが…)し、どのビュアーでどんなセキュリティをかけていたとかまではもう忘れてます)。覚えていることですと、メニューは日本語表示であっても、サポートページやヘルプが英語のままであったものもあったことでしょうか。つまり、時間切れで原因究明までするところまではいきつかなかったということです。
>相関関係はあるのかもしれないがそれは因果関係?
当方の私見ではソフト(ビュアー)の設計がしっかりしていなければ、結果論的にそういう可能性はなくもないと考えております。
>表示がきちんとしてれば安全?
そんなことありません。それはまた別の問題だと思います。しかし、表示が乱れていれば、本当は安全なはずのファイルを(表示を見て判断しただけで)ウイルスと人間が誤認する可能性は十分あるでしょう(セキュリティソフトは誤認しないと思いますが)。
>>物理的にはハイエンドマシンですと相応な容量のメモリを以前よりも安価に搭載・換装できますから、
>
>誰もがそんなことはできない,
>技術的・経済的,そして企業の場合は
>環境の保持や逆にセキュリティのために.
あくまで、物理的な可否・新作のPC環境を鑑みて、現状を述べたまでです。2007年初頭のPC環境(XP SP3がやっと入る環境に強引にVista x86を突っ込んでた時代)と2010年夏のPC環境(ネットブックとそれ以外のごく一部を除き、7 x64が搭載されている・地デジパソコンなるものもあるような時代)はずいぶんと様変わりしていないでしょうか…。購入するときに以前と同じ価格(日本にいれば日本円で)を出したら、たいていの場合は買い換え前よりハイエンドなものが手に入ってしまう環境に変わっているはずですが…。
>ちなみに「どんな最新の環境・機械」でも閲覧しても
>「重いPDF」は簡単にできる.
>ファイルサイズが小さくても開くのに数分は軽くかかる
>PDFを作るのは容易.
>したがって,データの作り方そのものほうが
>環境よりもよっぽど重要.
データの作成法に重きを置くことの重要性は業界人であられる本田様ならばご存じです(著書もあられるようですし)。しかしビュアーのチョイスの仕方次第では、必要用途向けに最適化済みのできるだけ軽いPDFファイルを作成しても、その表示に時間がかかるケースがあるのではないでしょうか?PDF(1.7ベース)そのものの仕様は ISO32000-1:2008 規格になりましたが、クローズドとなっている各ビュアー(ソフト)の実装方法まで把握することまでは不可能に思えます。
誤解のないようお願いしたいのですが、「必要用途向けに最適化済みのできるだけ軽いPDFファイルの作成に心がけること」・「ビュアーのチョイス」・「セキュリティ」の3者間には相互にdependではない部分があると現時点では理解しております。
必要用途向けに最適化済みのできるだけ軽いPDFファイルの作成に心がけることは改めて勉強になりましたし、今後ともPDFについて(肝心の日本語LaTeXもそうですが)、勉強を重ねたいと思います。
以上、長文となりましたが、ご意見ありがとうございました。