Beamerで「メイリオ」フォントを使う方法

Re: Beamerで「メイリオ」フォントを使う方法

- Z. R. の投稿
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ちょっと補足しておきます。

rml H meiryo.ttc
gbm H meiryob.ttc

このフォントマップ設定では、

明朝体→ メイリオ; ゴシック体→ メイリオ太字

と指定しています。pTeX の通常の設定では、明朝体を太字(\textbf)にするとゴシック体になるので、これ自体は妥当です。

ところが、美文書(第 5 版)の付録の解説に従うと、和文フォント設定については以下のようになってるはずです。

\documentclass[a4paper]{beamer}
\usepackage{minijs}%←jsarticleのミニ版
\renewcommand{\kanjifamilydefault}{\gtdefault}%←和文をゴシックに(*)
\begin{document}
\begin{frame}{Beamerの何か}
メイリオする時は\textbf{アレ}に注意。
\end{frame}
\end{document}

ここでは、

和文フォントは「ゴシック体」にする

と指定しています。だから、これを組み合わせると、和文フォントが全部「メイリオの太字」になってしまいます。

簡単にできる対策としては次のようなものが考えられます。

対策1:太字を使わない

フォントマップを以下のものに変えると、和文フォントが太字でないメイリオになります。ただし、この設定では和文の太字が効きません。

rml H meiryo.ttc
gbm H meiryo.ttc
明朝体→ メイリオ; ゴシック体→ メイリオ(太字でない)

対策2:敢えて「明朝」のままにするバッドノウハウ

フォントマップをそのままにして、LaTeX ソースの (*) の行を外します。これだと

和文フォントは「明朝体」(→メイリオ)
それを太字にすると「ゴシック体」(→メイリオ太字)

となり、(少しトリッキーですが)結果的に目的に適います。

ただこの方法は欠点があり、上述の LaTeX ソースの設定だと、和文ファミリが欧文に連動するので(minijs のためです)、もし Beamer の内部で欧文フォントをリセットする(つまりサンセリフ(\sffamily)に設定する)動作が行われると、和文が「ゴシック体」に設定されます。無論これ自体は妥当な動作ですが、ここでの「敢えて奇妙な設定」の下では「メイリオ太字」になってしまうという不具合が起こります。

(minijs を外せば多分大丈夫なんですが、それはやりたくないんですよね…)