自炊 その後

自炊(本を自分でスキャン)についてはすでに書いたが,卒論で電子書籍を取り上げている学生もいるので,少しまとめておく。

2010年7月に裁断機と新しいScanSnapを買ってから半年経った。それ以来,スキャンした文書は453件。サイズの度数分布は次のとおり。

スキャンした書類のサイズの度数分布

このうち小さいものは会議資料やパンフ類。小さい本,例えば表紙を合わせて108ページしかない『ひと目でわかる最新情報モラル』は14Mバイトほど。これ以上のもの194件のメディアンは46Mバイト。

ずっと前のScanSnapはよく紙詰まり・2重送りを起こしたが,最新のS1500はこういったトラブルが非常に少ない。たまにグラビア誌などで紙詰まりが発生することはある。また,糊の部分の裁断が十分でないと,紙と紙がくっついて,2重送りを起こすが,超音波センサが見つけてくれる。いずれにしても,トラブルがあればほぼ確実に止まるので,気づかない失敗はまずない。

私はMacでScanSnap Managerを次のように設定している。単なる例である。

アプリ選択
プレビュー.app
保存先
ファイル名を日付yyyyMMddHHmmss.pdfにする(あとでyyyyMMdd文書名.pdfに変更する)
読み取りモード
下図参照
ファイル形式
PDF
原稿
マルチフィード検出を「重なりで検出(超音波)」にする
ファイルサイズ
圧縮レベル3または2

もっとも重要な「読み取りモード」の設定は次図のようにしている。

ScanSnap Managerの設定

ただし,黄ばんだ本の場合は注意が必要である。カラーモードを「自動」にすると,一部のページがカラーと判別されることがある。文字だけなら「白黒」にすればくっきりしてファイルサイズも小さくなる。写真や網掛けが含まれていれば「グレー」にする。本当は「白黒・グレーを自動判別」という項目があればいいのだが。

「白紙ページを自動的に削除します」は書籍の場合はオフにしておかないと,ページ数の確認が面倒になる。

解像度は132ppiのiPad用としては上げすぎかもしれないが,将来的にはiPadもiPhoneのように326ppiになるかもしれないので,できるだけ解像度を上げている。

カバーも裁断して最初のページにすればサムネールになり見つけやすい。カバーだけ普通のフラットベッドスキャナで撮ることもある。Macの「プレビュー.app」を使えば簡単にマージしたり不要ページを削除したりできる。

ビューアは相変わらずiPadのGood Readerを使っている。