一般フォーラム

dvipdfmx側での解決策はわかりませんが、2012年11月にIPAexフォントがアップデートされた際に加わった変更がエラーの原因のようです。

そのため、IPAexフォントを使う場合は、ひとつ前のVer. 001.03（明朝）、001.02（ゴシック）を使う、という回避策を取りました。Ubuntu付属の別のフォントでも同じようなエラーが出ていたようですので、TrueTypeフォント側に何らかのバグがあるのかもしれません。
https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/ubuntu-font-family-sources/+bug/867853

dvipdfmx のグリフ名読込の処理に不具合があると思われます。

  indices     = NEW(post->numberOfGlyphs, USHORT);
  post->count = 0;
  for (i = 0;
       i < post->numberOfGlyphs; i++) {
    idx = sfnt_get_ushort(sfont);
    if (idx >= 258) {
      if (idx > 32767) {
        /* Although this is strictly speaking out of spec, it seems to work
           and there are real-life fonts that use it.
           We show a warning only once, instead of thousands of times */
        static char warning_issued = 0;
        if (!warning_issued) {
          WARN("TrueTypes post table name index %u > 32767", idx);
          warning_issued = 1;
        }
        /* In a real-life large font, (x)dvipdfmx crashes if we use
           nonvanishing idx in the case of idx > 32767.
           If we set idx = 0, (x)dvipdfmx works fine for the font and
           created pdf seems fine. The post table may not be important
           in such a case */
        idx = 0;
      }
      post->count++;
    }
    indices[i] = idx;
  }

（以下、某ブログ記事の用語に従う。）

上の処理では「独自グリフ名のリスト」の長さ（post->count）を「グリフ名インデクスの値が 258 以上であるグリフの個数」と一致していると仮定しています。確かに、「独自グリフ名のリスト」にある名前が全部残らず用いられている（旧版の IPAex フォントではこれが成り立つ）ならその仮定が成り立ちますが、新しい IPAex フォントでは成立していません（「独自グリフ名のリスト」はインデクス 12511 相当まであるが、12499（GID12230）はどのグリフでも使われていない。）そのせいで、「独自グリフ名のリスト」が途中までしか読み込まれず、「グリフ名インデクスが有効範囲を超えている」と誤って判定されています。

「独自グリフ名のリスト」を本当に最後まで読みきろうとすると、post テーブルの末端を把握する必要があります。（今のコードではしていない。）しかし、今の場合、「実際に使われているグリフ名インデクスの最大値」を求めて、「最大値 + 1 − 258」を「独自グリフ名のリスト」の長さとすれば十分なはずです。