texlive2024のインストール後のbeamerのコンパイルについて

Re: texlive2024のインストール後のbeamerのコンパイルについて

- 和田 勇 の投稿
返信数: 1

『「カレントディレクトリ」「TEMFHOME」「TEXMFLOCAL」「TEXMF」』

  • 例えば \usepackage{abc} とプリアンブルに書いたとすると、platex を含む latex のプログラムは abc.sty を探そうとします。

    • その探索順序は以下の通りです。
      1. (タイプセットしようとする .tex を含む)カレントディレクトリ
      2. TEXMFHOME で示されたディレクトリ
      3. TEXMFLOCAL で示されたディレクトリ
      4. TEXMF で示されたディレクトリ
    • 上記4つのグループ全ての abc.sty が存在した場合はカレントディレクトリのものが読み込まれます。
    • 複数あるか否かは、前回指摘した fancybox.sty であればコマンドプロンプトで kpsewhich -a fancybox.sty とすると、2と4の二つが表示されます。

一人しか利用しないパーソナル環境云々

一つのコンピュータ環境で複数のユーザが例えば emath をそれぞれの TEXMFHOME に設置した場合で emath の更新情報が時間が経過すれば、差異が生じる可能性があります。

それは、同じ emath を利用していても異なる結果を生じさせる遠因になります。

ですが一人しか利用しないパーソナル環境 では、一つしかないので上述の不具合は発生しませんので TEXMFHOME TEXMFLOCAL どちらに設置しても良いと考えています。

enddocument/afterlastpage に関するようなカスタマイズを必要とした場合は云々

しかし、 enddocument/afterlastpage に関するカスタマイズは emath への改変作業になります。

で emath 本体を TEXMFLOCAL に、改変したものを TEXMFHOME に設置したらどうかしらというのが私の意見。

その際、カスタマイズしたことを忘れないためにも適当な文字列を前置・後置したファイル名に変えてコピーし、 適宜読み込みパッケージ名を変更しておくことをお勧めします。

mktexlsr

TEXMFLOCAL に設置した場合は、検索用データベースを更新しなければいけません。

TEXMFHOME やカレントディレクトリに設置した場合は不要です。

TEMFHOME はどこに?

  • ユーザ環境によってことなるので、kpsewhich --var-value TEXMFHOME で調べることができます。

  • お手元に LaTeX 美文書作成入門があれば以下を参考にしてください。

    • 第 9 版 p352-354 「B.3 TeX のデレクトリ構成」
    • 第 8 版 p354-357 「B.3 TeX のデレクトリ構成」
  • texmf.cnf ファイル も参考になるとおもいます
和田 勇 への返信

Re: texlive2024のインストール後のbeamerのコンパイルについて

- Y Ueno の投稿
和田様

fancyboxの件も含めて、詳細を書いていただき、ありがとうございました。

第7版にも記載されていたので、参考にします。
わかりやすく説明していただき、ありがとうございました。