upTeX 1.24 を2月23日にリリースしTeX Live 2019に入りましたが、その際誤ってバグを混入してしまいました。現象は以下の通りです。
- 全角英数・半角仮名の \kcatcode のデフォルト値が 17(kana) になるはずが 18(other_kchar) になってしまった
- 全角英数, 半角仮名, その他の"Halfwidth and Fullwidth Forms"ブロックの文字の \kcatcode をバラバラに設定できるはずが出来なくなってしまった
その結果、以下の影響が出ています。
- 本来、「コントロールシーケンス(制御綴)の一部として、全角英数字・半角仮名を含む一方で全角疑問符・感嘆符・カンマ・ピリオド・括弧等を含まない」という動作だが、upTeX 1.24では両立できない。
- 該当ブロックのkcatcodeを17(kana)に設定すると、「widow penartyの処理の際全角疑問符・感嘆符・カンマ・ピリオド・括弧等は記号扱い」という動作が出来なくなる。
- 該当ブロックのkcatcodeを18(other_kchar)に設定すると、「widow penartyの処理の際全角英数字・半角仮名は仮名扱い」という動作が出来なくなる。
- kcatcodeの設定をいずれに変更しても上記の動作のどれかは動かなくなる。
バグは修正し 1.25 をリリースしました。WindowsのW32TeXでは既に更新して戴いたと思います。
しかし、TeX Live 2019をお使いの場合、通常のTeX Liveのスケジュールでは行き渡るのはTeX Live 2020の配布後になってしまいます。現在、TeX Liveのバイナリーのリビルドを申請中です。
参考:
tlpkgをお使いの場合は、現時点では、upTeXをTeX Live 2019の版(upTeX 1.24)にしないか、旧版に戻す方法をご検討ください。
tlmgr update --self --all --exclude uplatex
または
tlmgr restore uplatex 50811
参考:
(当フォーラム)
(gitHub)
(gitHub)
ご不便をお掛けし申し訳ありません。