丸数字について

丸数字について

- 石渡 和行 の投稿
返信数: 9
丸付き数字について。32(CID10244)以降が出力されません。また黒丸白抜き数字は10(CID10514)以降が出力されません。
環境:Fedora27,TeXLive2018
ファイルを添付いたしました。私の指定の何が足りないのでしょうか?

石渡 和行 への返信

Re: 丸数字について

- t tk の投稿
dviware (dvipdfmxでしょうか) で割り当てているフォントの設定によると思います。
実際に使っているフォントによってはグリフが欠けることもありえます。

参考:
直井さんのところ
Unicodeに丸付き数字はいくつまであるか

t tk への返信

Re: 丸数字について

- 石渡 和行 の投稿
ありがとうございます。私もフォントが足りないのかもしれないと思い、otf
パッケージ(角藤さん)のインストールを試みております。しかしいまのところ設定がうまくいかず(というより、難しくて)、躓いております。
石渡 和行 への返信

Re: 丸数字について

- aminophen の投稿
> 私もフォントが足りないのかもしれないと思い、
> otf パッケージ(角藤さん)のインストールを試みております。

そうじゃなくて,

「実際に表示または PDF に埋め込まれている OpenType / TrueType フォント」
(ヒラギノとか,游とか,IPA とか)
に丸数字がいくつまで収録されているのか

のほうが今回最も「ありえそう」な問題点です。
t-tk さんが挙げてくださっているページには,
・Adobe-Japan1-4 に準拠したフォントならば 1〜100 まで収録されている
・Adobe-Japan1-3 だと 31 までしか存在しない
ということが書かれています。なので,

> dviware (dvipdfmxでしょうか) で割り当てているフォントの設定

を調べてみてください。
コマンドラインで $ kanji-config-updmap-sys status を実行すればわかると思います。
お使いのフォントは何でしょうか?

# TeX Live を全部(あるいは少なくとも collection-langjapanese までは)
# インストールしている,という状態ならば,その中に最初から OTF パッケージが
# もともと収録されています。
# ですから,ご自身での「インストール作業」は一切必要ないと思います。
aminophen への返信

Re: 丸数字について

- aminophen の投稿
少し調べてみました。

[1] CID-keyed なフォントの場合(OpenType なヒラギノで試しました)
[1-1] Adobe-Japan1-4 以降のフォント(Pro など)には「丸数字の32」のグリフが有る。
[1-2] Adobe-Japan1-3 以前のフォント(Std など)には「丸数字の32」のグリフが無い。

[2] TrueType フォントの場合
[2-1] IPAex/IPA/MS には「丸数字の32」のグリフが有る。

「TeX で使えるかどうか」という観点では,

[1] の場合は,(u)pLaTeX + dvipdfmx,XeLaTeX,LuaLaTeX のいずれも「フォントにグリフがあれば OK」。

[2] の場合は,XeLaTeX,LuaLaTeX ならば「フォントにグリフがあれば OK」。
dvipdfmx だとうまくいかない。
(CMap の設定が2文字の合成になっているらしく,\ajMaru{32} は「2」に置き換わるようです)

% pLaTeX + dvipdfmx
\documentclass{article}
\usepackage{otf}
\begin{document}
\ajMaru{32}
\end{document}

% upLaTeX + dvipdfmx
\documentclass{article}
%\usepackage[uplatex]{otf}
\begin{document}
㉜%\ajMaru{32}
\end{document}

% XeLaTeX/LuaLaTeX
\documentclass{article}
\usepackage{fontspec}
\setmainfont{IPAexMincho}
\begin{document}

\end{document}
aminophen への返信

Re: 丸数字について

- 石渡 和行 の投稿
aminophen様 石渡です。

早速調べてみました。
sudo kanji-config-updmap--sys status
によって調べましたところ

CURRENT family : ipaex
Standby family : ipa

となっております。
石渡 和行 への返信

Re: 丸数字について

- aminophen の投稿
石渡さん

なるほど,ipaex をお使いになっているということですね。
残念ながら,昨日の 11:29 の私の調査のとおり,
「pLaTeX + dvipdfmx」
或いは
「upLaTeX + dvipdfmx」
の組み合わせでは「丸数字の32」を出すことはできません。

一つの解決策として
【TrueType な IPAex や IPA ではなく,OpenType なフォントを使う】
と良いでしょう。例えば
・SourceHanSerif(源ノ明朝)/ SourceHanSans(源ノ角ゴシック)
・NotoSerif / NotoSans
があります。詳しくは
https://qiita.com/zr_tex8r/items/9dfeafecca2d091abd02
を参照。

もう一つ,試してみたところ
【TrueType であっても,無理矢理「丸数字の32」を使えるようにする方法】
が**出来なくはない**ことを見つけました。あまりお勧めはしませんが,
IPAex や IPA には「丸数字の32」のグリフが存在するので,一応いけます。
(1) まず
$ kpsewhich -format=cmap Adobe-Japan1-UCS2
を実行して,「Adobe-Japan1-UCS2」というファイルを探し出す。
(2) これを .tex ソースと同じ場所にコピーで持ってきて,
<2804> <00330032>
の行を
<2804> <325c>
に書き換える。
これだけで一応「丸数字の32」は化けずに (u)pLaTeX + dvipdfmx で
PDF に表示されるようにはなります。
# PDF からコピー・ペーストしてみると,「丸数字の32」ではなく
# 普通の「32」になってしまいましたが。
aminophen への返信

Re: 丸数字について

- Z. R. の投稿

(“よく分かっている人”向けの話です。)


【TrueType な IPAex や IPA ではなく,OpenType なフォントを使う】
と良いでしょう。例えば
・SourceHanSerif(源ノ明朝)/ SourceHanSans(源ノ角ゴシック)
・NotoSerif / NotoSans
があります

この説明は少しマズイです。「丸32のグリフがあるのに使えない」のはToUnicodeマップ(Adobe-Japan1-UCS2)のせいですが、「ToUnicode無しでAJ1のまま処理する」ことを企図するのであれば、AJ1のOpenTypeフォントが必要です。SourceHanやNoto CJKはAJ1のフォントではないので、例としては不適切です。

使える丸数字の範囲を増やすのに使える別の方法は、「CMapを“Unicode直接”に切り替える」ことです。これにより、Unicodeの範囲(※1)の丸数字(白丸は1~50、黒丸は1~20)が使えるようになります。そしてこの方法は、TrueTypeグリフのものを含めて全てのOpenTypeフォント(※2)に適用できます。

※1 もちろん実際の物理フォントがグリフをもつ範囲に限られる。ただ、先に示した「Unicodeの丸数字の範囲」は実はJIS X 0213の範囲とも一致するため、0213に対応したフォントであれば“実際に”使える。
※2 「Unicodeの範囲」は「AJ1の範囲」よりも狭いのでAJ1のOpenTypeフォントであれば適用しない方が得策。

aminophen への返信

Re: 丸数字について

- Z. R. の投稿

結論としては、プレアンブル(otfより後)に

\usepackage[ipaex,unicode]{pxchfon}

を追加すると、“Unicodeの範囲の丸数字”(白丸1~50、黒丸1~20)が使えるようになります。それを超える範囲を使いたいのなら、AJ1-5対応のOpenTypeフォントを入手する必要があります。

Z. R. への返信

Re: 丸数字について

- aminophen の投稿
> pxchfon の unicode オプション

それがあることを忘れていました…。

> SourceHanやNoto CJKはAJ1のフォントではないので、例としては不適切です。

ご指摘ありがとうございます。
書き込む時に,その点は当然,気にかけたのですが,
「Fedora で使えそうなフリーな AJ1 の OpenType フォント」
の例が思いつかなかったので,端折ってしまいました。
正確性を期すならば仰る通りです。