最近,MacTeXのメーリングリストでは,Mac用Ghostscriptにおける日中韓(CJK)のフォント設定について議論が盛んになっています.
その中で,フォント有無を確かめて,存在すればシンボリックリンクを張ったりエントリーを追加したりする,kanji-config-updmapのようなスクリプトが,Norbertさんにより整備されつつあります.
しかし,特に中国語(簡体字,繁體字とも)と韓国語について知識が足りず,苦労しております.
些細なことでも構いませんので,アドバイスなどいただければ幸いです.
議論はMacTeXのメーリングリスト内で行われており,アーカイブ自体もメンバーのみに公開されていますので,まずはhttp://tug.org/mailman/listinfo/mactexから購読の申込をよろしくお願いします.
日本語についてもまだまだ発展途上ですので,OSでの環境構築に造詣のある方(ディストリビュータなど)にもご参加いただけますと,お互いの重複開発が減って好都合かと思います.
以下,整備され始めたNorbertさん作のcjk-gs-integrateスクリプトについてほぼそのまま翻訳してお伝えします.
このスクリプトでは,cidfmap設定ファイルの更新と,エイリアスの生成を行います.
フォントに関するデータベースもPerlスクリプトに格納されているので,必要なファイルは1ファイルのみです.
perl cjk-gs-integrate.pl --help
を実行すると,長い説明を読むことができます.
引数なしで
perl cjk-gs-integrate.pl
を実行すると,以下のことが行われます:
- Ghostscript Resourceディレクトリの探索
- 見つかったすべてのCIDフォントに対する,Ryumin-Light-Hのような小さなフォント設定ファイルの生成
- 見つかったすべてのCIDフォントからCIDFontディレクトリへのシンボリックリンクの作成
- すべてのTTFフォントに対するエントリーをcidfmap.localに生成
- 存在が仮定されているPSフォント名に対する名前参照の追加(どの実体へ参照するかはprioritiesの順序で決定)
- cidfmapからcidfmap.localが読めるように更新
実際にどんなものが生成されるか先に確認したければ,
perl cjk-gs-integrate.pl --output Resource
を実行すればよく,次のものが作られます:
Resource/Init
Resource/Font
Resource/CIDFont
スクリプトファイルは
https://raw.githubusercontent.com/norbusan/cjk-gs-support/master/cjk-gs-integrate.pl
にあります.
名前参照の順序など,フォント定義を変えて楽しみたい場合は,スクリプトファイル内の
__DATA__
よりも後の項目を,たとえば,fontdefs.txtというファイルに保存し,編集して,
perl cjk-gs-integrate.pl -f fontdefs.txt -o Resource
を実行すればよいです.