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奥村晴彦『［改訂版］LaTeX2e 美文書作成入門』 （技術評論社，2000年11月，ISBN4-7741-1107-4，定価2980円＋税） のサポートページです。

ご質問は掲示板 TeX Q & A にお願いします。

★ すいません，第7刷の CD-ROM にかなり不具合があったようです。 詳細については [改訂版]LaTeX2e美文書作成入門 補足情報（技術評論社）をご覧ください。

★ おかげさまで2001年11月10日付で第2刷，2002年4月8日付で第3刷，2002年7月25日付で第4刷，2002年12月25日付で第5刷が出ました。 このページに載せた多数のバグが（ほぼ）修正されていると思います。 付録CD-ROMの内容も最新のものに更新されたはずです。 第2刷， 第3刷， 第4刷， 第5刷 のサポートページは別ページにしました。

★ 技術評論社の『［改訂版］LaTeX2e 美文書作成入門』ページ（URLが変わりました）

★ GSview についてはライセンスの問題で CD-ROM に含めていませんが，Windows 環境では便利です。 堀田さんが GSview についての補遺 を書いてくださいました。

本書の特徴

本書は素直な LaTeX(2e) の入門書ですが，従来のように min10 などの和文フォントを使って jarticle などのドキュメントクラスを使うものとは一線を画したつもりです。 はっきり言って，これらを使う限り，美しい組版は困難です。 もう min10 は捨てて jis にしましょう。 また，jarticle などは捨てて jsarticle など にしましょう。

本書の特徴・旧版との違いは次の通りです。

• Windows 上では WinShell を推奨し，CD-ROM に自動実行インストーラも付けました。
• 藤村行俊さんのご協力で Mac についての章を設け，Macptex 一式も CD-ROM に含めました。
• 永田善久さんによる多国語処理の章を設けました。
• Computer Modern をやめて，数式も含めて txfonts（TX Fonts）で統一しました。
• 和文フォントとしてヒラギノを使いました（→ 千都フォント， 字游工房。 クリエイターズ・カフェ 第12回 にヒラギノ作者へのインタビューがあります）

CD-ROMのバグ

• [2003-09-04 重要なお知らせとお詫び] CD-ROMの内容は編集部が頻繁に最新のものに差し換えてくださっているのですが，どうやらこれが裏目に出ているようで，本文との食い違いが次第に広がり，かえって混乱を招いているようです。 しかも，インストーラと収録物の同期がとれておらず，うまくインストールできないものがあるようです。 収録ソフト自体はほぼ最新のものですので，本文付録のインストール法やインストーラに頼らず，次のページの新しい解説をご覧ください：
  • Windows へのインストール
  • dviout
  • WinShell
• Windows用インストーラ INSTALL/autorun.exe はどうやら初代Windows 95では動作しないようです （この図 のようなエラーになります）。 手動でインストールするか，それともこの setup.bat というバッチファイルをお使いください。中の

  set DRV=C
  set CDROM=D

  の右辺にインストール先のドライブ，CD-ROMのドライブをお入れください。
• インストーラは単純にアルファベット順で展開してしまうので， 角藤版 pTeX の DLL 版の後に非 DLL 版が展開され， せっかく小さなバイナリになる DLL 版の利点が生かされません。 動作には支障ありませんが，KAKUTO ディレクトリの中の dll という文字列を含むファイルを最後にもう一度上書き展開することをお勧めします。
• 付属インストーラでは jsarticle.cls などを収めた js フォルダが間違って /usr/local/share/texmf/tex/platex に入ってしまいます。 このままでも支障ありませんが， 本来は /usr/local/share/texmf/ptex/platex に入るべきものです。
• 本文には teTeX のソースも収めたと書きましたが， 実際には収録されなかったようです。
• 新しい TeX をインストールする前に，まず古い TeX をアンインストールすることをお勧めします。 TeX for Windows の TrueType フォントも忘れずに消してください。
• インストーラのバグで CD-ROM の WinShellBugFix.zip が展開されないようです。症状としては，新規作成したファイルで LaTeX をかけようとすると ** で止まってしまいます。 作成したファイルをいったん閉じて，再度開きなおせば，うまくいきますが，面倒ですね。 新規作成したファイルでもちゃんと動作するようにするには，CD-ROMの CTAN\systems\win32\winshell\WinShellBugFix.zip を展開してハードディスクの \Program Files\WinShell の中に入れてください（上書きします）。MS-DOS プロンプト（コマンドプロンプト）では

  cd "C:\Program Files\WinShell"
  D:\bin\unzip D:\CTAN\systems\win32\winshell\WinShellBugFix.zip
  

  のように打ち込みます。replace WinShell.exe? と聞いてきたら y と答えます。 その後 MS-DOS プロンプト（コマンドプロンプト）は［×］で閉じてかまいません。
• txfonts が dviout で表示できない場合は， C:\usr\local\share\texmf\dvips\config\config.ps に

  p +txr.map
  

  という1行を書き込んでください。
• バグではありませんが WinShell が突然「fancyhdr 云々がない」と言ってくるのは何かの拍子にサンプルのプロジェクトを開いてしまったためです。 Options -- Main-TeX-Document を見て，何か入っているようであれば Clear して OK してください。
• autoexec.bat で PATH を設定する部分ですが， set PATH=%PATH%;C:\usr\local\bin;C:\gs\gs6.51\bin;C:\dviout ではうまくいかないことがあるようです（以前の PATH に空白が含まれている場合）。 MS-DOSプロンプトでplatexと打って「コマンドまたはファイル名が違います」と言われたら set PATH="%PATH%";C:\usr\local\bin;C:\gs\gs6.51\bin;C:\dviout としてみてください。
• 別の場所にインストールされていた TeX をアンインストールして再度インストールする場合に，autoexec.bat に古い環境変数が残っていると，本書付録 CD-ROM のインストーラはそれを上書きしないようです。 autoexec.bat の古い環境変数を消してから再度インストールするか，手で autoexec.bat を修正してください (Thanks: 堀田さん)

本文のバグ

全般

• 本書（付録F以外）は txfonts としてご紹介した欧文フォントの初期バージョンを使っていますが， 数式の組み方が若干おかしいところが出てしまい， 特に目につくところは最終段階で TX Fonts 2.0 の出力と置き換えました。 現在は TX フォント 3.1 が出ており，使い方も若干変わっています。 詳しくは TX フォントを使おう のページをご覧ください。
  Windows 環境では TX フォント更新に伴ってエラーが出ることがありますので， mftools も更新してください。また，TX フォントを更新したら txr フォルダ（標準では C:\usr\local\share\texmf\fonts\pk\modeless\txr） の中をいったん削除してください。
• jsarticle，jsbook なども読者の皆様のフィードバックのおかげでたくさんのバグフィックスをすることができました。 pLaTeX2e 新ドキュメントクラス のページから最新版をダウンロードしていただければ幸いです。
• 欧文のベースラインが少し下がりすぎているように感じます。 和文 vf の改良，欧文と和文のフォントのマッチングがさらなる課題です。
• ルビが親字と近付きすぎています。これは現在の和文 tfm ファイルと PostScript フォントとの根本的な不一致（「高さ」が仮想ボディより内側にある）のためです （ここ に問題点を整理しておきました）。 これが急に目立つようになったのは， ヒラギノ書体のサイドベアリング（余白）が少ないことによると思います。 2000年12月23日の pLaTeX2e 新ドキュメントクラス 同梱の okumacro.sty の ruby コマンドではこの点に対処するようにしました。
• 付録FはComputer Modernを使用しましたが， 永田先生からTXフォントでもまったく問題なく組めたとご連絡いただきました。

ページ順

• p.10 Leslie Lamport は2001年に DEC/Compaq から Microsoft に異動しています。
• p.28 では 12pt となっていますが p.29 の出力例は 10pt の場合でした (Thanks: 笠原さん)
• p.33，p.34 \usepackage{times,txfonts} は本書出版後に出た新しい txfonts では \usepackage{txfonts} だけで十分です。
• p.42下 ヴァーベイティムのベがゴシックなのはバグではなくアクセント位置のつもりです。
• p.46 半角文字 → 半角空白 (Thanks: Yanoさん)
• p.56 \noindent（段落頭を字下げしない）の解説が抜けていました (Thanks: Yanoさん)
• p.79 1行目 \西暦 → \西暦，\和暦 (Thanks: 大石さん)
• p.86 倍角ダッシュ「――」が min10
• p.113 に関して大石さんからの情報です：
  Excel から tabular に変換するものとして， Excel2TeX というものもあります。 また，表計算ソフトを持っていない場合は， SIMON/杉浦崇之氏による Super Tabular を使うのも良いでしょう。 出力形式は tabular, array, HTML です。
• p.119 12〜14行目 自明な間違いがあります (Thanks: 西村さん)
• p.128 上の表で \smile と \frown が逆です。 原稿は正しいので，初期の txfonts のバグでしょうか (Thanks: 大浦さん)
• p.135 Pascal のプリティプリントについて，大石さんから CTAN の listing.sty を使っても可能だとご教示いただきました。 ただしこの程度なら listing.sty を使わない方が楽だそうです
• p.160 2行目 jsarticleでは\sectionまで出力します→\subsectionまで (Thanks: 大浦さん)
• p.171 「TeXの作者Knuthの講義録」を2回書いてしまいました ^^; (Thanks: 永田先生)
• p.177 cite.styやovercite.styは本書CD-ROMに入っているのではなく CTAN からダウンロードしていただくことになります。 たとえば Ringサーバの/pub/text/CTAN/macros/latex/contrib/supported/cite/ にあります。
• p.199 jsarticleなどで20ptオプションが使えるとなっていますが，これはその後，12，14，17，21 という等比数列にするほうが合理的というご意見をいただき，現在の版では 9pt，10pt，11pt，12pt，14pt，17pt，21pt にしてあります。
• p.196 スクリプトの最後の行（move）は不要です (Thanks: 眞鍋さん)
• p.208 一番下の行で「（第15章）」となっていますが15章に該当する解説はありませんでした (Thanks: 大石さん)
• p.214 脚注4 Acrobat DistillerのPPDファイルがリンク切れになっていました。 こちら からダウンロードできます (Thanks: 大友さん)
• p.218 本書出版当時はdvipdfmは日本語に対応していませんでしたが，現在では対応しています。
• p.220 G はTXフォント使用時には消してくださいと書きましたが，むしろ，つねに消しておくほうがいいかもしれません
• p.222 最下行 付録16→第16章 (Thanks: 岩田さん)
• p.231 2〜3行めの記述は，本書出版後に出た新しい txfonts では逆に

  \usepackage{txfonts}
  \renewcommand{\ttdefault}{cmtt}
  

  と書かなければなりません。
• p.233 脚注 JY1 と JT1 が逆でした (Thanks: 海田さん)
• p.242 ヘッダが Computer Modern フォントになってしまっています ^^; (Thanks: 眞鍋さん)
• p.253 下10行目 $<...> → %<...> (Thanks: 谷川さん)
• p.259 下から12行 「前節で述べた」は余分でした (Thanks: 眞鍋さん)
• p.261 7行目 \framebox(p, q) で (縦p, 横q) の縦横が逆でした
• p.276 以前に空白を含むパスが設定されている場合，set PATH=%PATH%;C:\usr\local\bin;…… では失敗することがあるようです。これが原因で platex などがうまく起動できない場合は set PATH="%PATH%";C:\usr\local\bin;…… としてみてください。
• p.278 鉛筆マークの前半は拡張子 dvi が dviout に関連づけされていれば余計でした。 後半部分は Navigator のバージョンによってメニューの位置や絶対パスが違いますのでご注意ください (Thanks: 大石さん)
• p.284 3行目 「出ます」→「出ることがあります」（Windows NT/2000 では出ません。Thanks: 大石さん）
• p.284 D:\bin\lha32 x D:\DVIOUT\t3114wa.lzh C:\dviout\\ →
  D:\bin\lha32 x D:\DVIOUT\t3114wa.lzh C:\dviout\
  (最後の \ が一つ余計でした。これでは「ディレクトリが作れない」というエラーになってしまいます) (Thanks: 永田先生)
• p.304 図のキャプション: xv は gv の誤記です (Thanks: 永田先生)
• p.305 11行目 仮想フォントライブラリ→ベクトルフォントライブラリ (Thanks: 本田さん)
• p.314 下11行 日本語の行組版方法 → 日本語文書の行組版方法
• p.320 新ドキュメントクラスの文字サイズは 9pt，10pt，11pt，12pt のほか 20pt が使えると書いてありますが，現在は 14pt，17pt，21pt，25pt，30pt，36pt，43pt のように等比数列にしてあります。 20pt も互換性のため残してありますが，できれば 20pt ではなく 21pt をお使いください。 詳しくは 新ドキュメントクラス のページをご覧ください。
• p.330 \usepackage[T1]{fontenc} でECフォントになるという部分は， 正確にはT1エンコーディングになり， その結果Computer Modernの場合はECフォントになるとすべきだったと永田先生からご連絡いただきました。
• p.339 tex -ini latex.ltx の別解として fmtutil --byfmt latex のほうが楽かもしれません (永田先生より)
• p.340 Babelとmakeindex関連で 稲垣徹さんから情報 をいただきましたので掲載させていただきます。
• 永田先生からの訂正： p.342 本文下から 6 行目、行末から左に数えた 4 番目の単語中の「オミクロン」に付くアクセント記号は、「重 (grave)」ではなく「鋭 (acute)」の間違いでした。
  # 御指摘は Haralambous 氏によります。
  従って、p.343 の本文上から 13 行目、行頭から右へ 2 番目の語の入力も kal'on となります。
• 永田先生からの訂正： p.345 explanation の発音記号に誤りがありました。正しくは、pl と primary stress の記号の間に schwa、いわゆる曖昧母音の記号 がきます。
  # 御指摘は 藤野善也氏によります。
• p.346 最後の行について大石さんから次のご教示をいただきました： 「LIB 10/14 jdeutsch package Ver.0.94 は期間限定ライブラリー(LIB10)というところにアップされていて， 既に削除されています。 そこで，再度アップしていただきました。 LIB 9/85 jdeutsch package Ver.0.94 となりました」
• p.348 [8] The LaTeX Companion の邦訳について書くのを忘れていました： 『The LaTeX コンパニオン』アスキー書籍編集部監訳，アスキー，1998年，ISBN4-7561-1813-5 です (Thanks: 大石さん)
• p.348 [9] 鷺谷好輝さんのお名前を誤変換してしまいました。 お詫びいたします (Thanks: 海田さん)
• p.349 [13]〜[16] について大石さんから次の情報をいただきました：

  [16] の Vol.1 Basic 1999 は，[13] および (その後に発行された)[15] の 内容を併せたものです。したがって，[14]，[16] のみの紹介で良かったと 思います。[13]，[15] は発行時点での最新情報であったと思いますが， 今となっては古い記述が多く見受けられるはずです。

• p.349 [17] の改訂版の情報も載せるのを忘れていたようです： 『LaTeX2e 階梯第2版』ピアソン・エデュケーション，2000年9月，ISBN4-89471-239-3 (Thanks: 大石さん)

更新されたソフト

• 角藤版 pTeX: 頻繁に更新されています。 詳しくは私の Windows へのインストール のページをご覧ください。 第1刷より格段に機能が向上しています（特に PDF 作成ソフト dvipdfm が日本語に対応しました）。
• dviout: ここ に最新版があります（更新は必須ではありません）。
• TXフォント: 3.1 になりました。2.0 で格段にバランスが改善されました。 2.1 からは使い方がやや変わりました。私の TX フォントを使おう のページを参考にぜひ更新してください。 なお，最新の角藤版 pTeX には最新の TX フォントが含まれています。
• 新ドキュメントクラス jsarticle など: 頻繁に更新しています。私の pLaTeX2ε新ドキュメントクラス のページをご覧になってときどき更新してください。

その他

• Cygwin は，今は必要でないばかりか，Cygwin にも TeX 一式（日本語の通らない teTeX）が含まれてしまったので， 初心者のかたには混乱の元になってしまいました。 そのため，あまりお薦めしないことにしました。

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松阪大学 奥村晴彦

Last modified: 2004-01-27 13:55:09