LaTeX小説組版術

LaTeX小説組版術

- 村上 TomOne の投稿
返信数: 7
LaTeX小説組版術を先日入稿しました。
2012/5/5のコミティア100より頒布開始です。
書店委託も決まっています。

LaTeXで小説を組む為に、追い出しの仕方、ぶら下げ組の仕方、
行頭の括弧が揃わない問題の対処、
文字を大きくした場合の行取りのマクロ、
ルビの細かな設定方法、等色々解説しました。

また、挿絵を挿入する場合、印刷所によっては
03-20.pdf, 21.eps, 22-32.pdf, 33.eps, 34-60.pdf
と言う風に入稿しなければいけませんが、
それを少し楽にするためのマクロとperlスクリプトなんかも載せています。

村上 TomOne への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 本田 知亮 の投稿
>03-20.pdf, 21.eps, 22-32.pdf, 33.eps, 34-60.pdf

かなりレアなケースでは?

面付けする際に差し替えるというのは
一番間違えが起こる作業で
われわれ組版屋はできるだけ避けるのです.
#差し替えは青焼き・白焼きあとの
#一部分の修正のときかなー

ミスが起こるのをさけるため
印刷屋はこういうデータ入稿を嫌うと思います.

差し替えるのはせいぜい
扉・奥付・巻末広告で
これらは一番最初か一番最後なので
ミスが比較的起こりにくいのです.

epsがあるのであれば
一緒に組版してしまって
全体でひとつのデータにしてしまうのが
ベストでしょう.

組版するのが無理で
PDFをばらばらに作ったとしても
PDFそのものを連結して
データ入稿する方がずっと安全ですよ.

========
実際は,
フォントの埋め込み
ヘアラインの排除,
図版のモアレなど.
版面の位置,
用紙サイズ(A5なのでA4のPDFだったり・・・)
をしっかり確認しないとひどいことになります.
また,印刷屋によって違うので
トンボの要・不要
つけ方(用紙の天地左右中央につけるとか)
トンボの位置(本の厚さにより3mmではなく4mmとか)
もしっかり確認しないとひどいことになります.

#というか。。。たまに
#ひどいことになってるんですが(^^;
本田 知亮 への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 村上 TomOne の投稿
> >03-20.pdf, 21.eps, 22-32.pdf, 33.eps, 34-60.pdf
> かなりレアなケースでは?

それなりに名の知れた同人誌印刷所 3社に、
「本文PDFに、挿絵をPhotoshopで入稿する方法」を
問い合わせたら、2社が上形式で、
1社が
03-20.pdf, 21.pdf, 22-32.pdf, 33.pdf, 34-60.pdf
でした。

どれでも一番良いのが、03-60.pdfに、
Adobe Acrobat 等を使ってPDFを編集するか、
全部 03.eps, 04.eps, ... 60.eps にするかなんでしょうけど。

Acrobat 以外の編集ソフトはいまいち不安だし、
Photoshop でepsにすると600ppiか1200ppiになるし、
Adobe Readerでpostscriptにするのももっと不安だし。

\includegraphics で挿絵を読み込ませて、
dvipdfmxで全部まとめたPDF作るのもあるんでしょうが、
1200ppi 2値画像の場合、微妙にサイズがずれて
モアレが出ないか心配になるし、
a5paper とかでの紙指定出来なくなって、
\paperwidth, \paperheight 手動設定になるし。

Acrobatでの編集でも、ページによってページサイズが異なると、
拒否する所も出てくるだろうから、
結局\paperwidth, \paperheight 手動設定しなければいけなくなるかも
しれませんが。
村上 TomOne への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 匿 名 の投稿
村上さん→同人誌としての小説組版、印刷
本田さん→商業誌としての小説組版、印刷

でそれぞれ違ってるんでしょうね。
匿 名 への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 本田 知亮 の投稿
そういうことかもしれません.

ぶっちゃけた話,
村上さんのアプローチは印刷屋としては
ありがたいんですよ.
つまり
「依頼する印刷屋にきちんと確認する」
ということです.

印刷屋の機械は精密な上に,
それぞれ調整がなされていたり,
ワークフローが違っていたりするので
A社でOKでも,B社ではNGとかはあります.
実際,私のいるところの常識と
私が本を出させてもらったところの常識,
さらにデータだけ渡す他社の常識が
違ってたりします.

村上 TomOne への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 本田 知亮 の投稿
>1200ppi 2値画像の場合、微妙にサイズがずれて

うお・・1200ppiって600線ですよね.
600線ってものすごい高精度というか
600線で印刷できるところって・・あるのかな.

というか,フォトショップEPSで
解像度(dpiではなくppiの方)は調整できるはずです.

ちなみに普通のカラー印刷の場合175線,
いわゆる高精細だと300線ってところで
300線で思い当たるのは,
博物館・美術館の
高品位な図録とか,売れ筋アイドルのカレンダーとか
高級品のパンフレットとかです.

モアレがでる・でないは
データの作り方なのは私よりも
ずっとご承知でしょうが
んー・・サイズがずれるってのが
どういうことをさすのかわかりません.

あらかじめモアレがでないように
データを作るのがベターですよね.
妙に細かい線とか点をいっぱい配置しなければ
たいていは問題ないとは思います.

それにしても
結構こわいこと許容するんですねー
同人誌系印刷会社。。。
台割の段階で間違えたら終わりですね
#って。。。台割作ったり裏表とか考えるのって
#商業系だけ?
本田 知亮 への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 村上 TomOne の投稿
> うお・・1200ppiって600線ですよね.

いえ、2値・1bitですので、線数は作成者次第です。
線数で言うなら、50~80線くらいのトーンを貼ってると思います。

同人だと、本文は600ppi・グレイスケールか、
1200ppi・2値が普通です。
それをAM125~150線、もしくはFMで刷ります。

ちなみにカラーは、350ppi入稿→AM175~240線、もしくはFMですね。
CMYKじゃなくて、AdobeRGB入稿の広域印刷も最近よく見ます。

> んー・・サイズがずれるってのが

Photoshop で幅248mm で作った後、画面解像度で見ると
247.99mmになったりしますね。
そんな状況で
\includegraphics[width=248mm]やら247.99mmと
指定して良いものやら。
pixelだと5858と出て、電卓で計算すると 247.98866…となるし。
仮にぴっちり248mmの画像を作ったとして、
TeXの処理系が1dotの狂いも無く処理してくれるか…
でも、この位だと、モアレにもならないかもしれませんが。

> 結構こわいこと許容するんですねー
> 同人誌系印刷会社。。。

基本は全ページノンブルでの、Photoshop EPS or PSD 入稿です。
隠しノンブルも許さない所もあります。
同人誌の 70~90% は漫画なので、小説・文章系はちょっと相性悪いです。

空白ページがあったり、目次のページのノンブルをローマ数字にして、
本文をアラビア数字にすると、刷ってくれないレベルで嫌がられます。
だからまず、刷ってくれる印刷所を探す所から始めます。
村上 TomOne への返信

Re: LaTeX小説組版術

- 本田 知亮 の投稿
線数の件.

あー,誤読+思い込みしてました.
lpi*2=ppi
の脊髄反射です

>でも、この位だと、モアレにもならないかもしれませんが。

印刷とかPSはptが基準だから
mmとの換算で誤差が出るのは仕方がないのでは?
TeXの場合でもいろいろやると誤差が出ますが
問題はないのでは.

>基本は全ページノンブルでの、Photoshop EPS or PSD 入稿です。
>隠しノンブルも許さない所もあります

なるほど,やはり担保があるのですね.

商業もので隠しノンブルなしなんてのはありえませんし
ノンブルの系統が変わるのも当たり前ですし
データを作るほうもそういうことは承知で
なおかつ製版の都合も考慮して作るのですが
同人ものだとそういうわけにはいかないからこその
データの作り方ということですね

勉強になりました.