久しぶりにHans Hagenと話して,ConTeXtについて進捗したので,報告します.
下に示すような ConTeXt 用のマークアップをしたファイルを作成し,同じディレクトリに添付ファイルの type-imp-ipaex.mkiv を置いて,context test.tex をすると,test.pdf ができるはずです(初回はファイル探索をするので長い時間が掛かります).
添付ファイルを見ていただくと分かると思いますが,日本語のフォントを基準にして,アルファベット領域を tex-gyre の pagella で上書きして設定しています.フォントサイズも,日本語のほうが基準になっていて,アルファベットのほうを少し拡大して設定しています(そういう思想なので).
ヒラギノや游の設定や,和文フォントを従属欧文として使う設定などは読者の宿題かと思います.
% test.tex
\starttext
\setupbodyfont[ipaex,10pt]
\startscript[nihongo]
\hsize=200pt
日本語の表記では“漢字”や“仮名”だけでなく,“ローマ字”や“アラビア数字”,さら
に“句読点”や“括弧類”などの記述記号を用いる.
% http://www.w3.org/TR/jlreq/
% Fig. 3.5: Examples of quoted text using LEFT DOUBLE QUOTATION MARK and RIGHT DOUBLE QUOTATION MARK.
\bigskip
ピリオドは,stopやfull stopともいい,平叙文・命令文の終わりに付ける.
見出しの章・節名や,図版の説明(caption)などでは省いてもよい.しかし,
図版のcaptionが2行や3行になるときには付けるようにする.
% http://www.w3.org/TR/jlreq/
% Fig. 3.34: Example of proportional Western fonts used in Japanese in horizontal writing mode.
\bigskip
\type{タイプライタ体(typewriter)}や{\italic イタリック強調(italic)}や{\bold 太字強調(bold)}のフォント設定も確認すべきである.
\stopscript
\stoptext
今日アプロードした,
ConTeXt version: 2015.05.03 21:46
で base に入っているのを確認しました。
なお,W32TeX で mkiv を使うには,最初に
installmk4
コマンドを実行して mkiv をインストール
する必要があります(皆様)。
installmk4
コマンドは内部で
mktexlsr
も実行します。mkiv をインストールするために
必要だからです。 ls-R が嫌な場合は,事後に
deltexlsr
を実行して下さい。
また installmk4 を実行するには,
luatex と luajittex の両方をインストール
しておくことも必要です。
ConTeXt version: 2015.05.03 21:46
で base に入っているのを確認しました。
なお,W32TeX で mkiv を使うには,最初に
installmk4
コマンドを実行して mkiv をインストール
する必要があります(皆様)。
installmk4
コマンドは内部で
mktexlsr
も実行します。mkiv をインストールするために
必要だからです。 ls-R が嫌な場合は,事後に
deltexlsr
を実行して下さい。
また installmk4 を実行するには,
luatex と luajittex の両方をインストール
しておくことも必要です。
\setscript[nihongo] に加えてさらに \setscript[hanzi] を入れるのは,
中国語の文章を入れるのでない限り不要というか有害ではないかと思います.
texmf-dist/tex/context/base/scrp-cjk.lua に該当の処理が書かれているのですが,
hangul, hanzi, nihongo のそれぞれについて行分割やアキの設定が個別になされているようです.
したがって,行分割のためには \setscript[nihongo] で十分で,\setscript[hanzi] を入れると
そこから中国語の設定になってしまいます.
例えば
\starttext
\setupbodyfont[ipaex,10pt]
\setscript[nihongo]
(あ)。
\startscript[hanzi]
(あ)。
\stopscript
\stoptext
とすると,閉じ括弧と句点の間のアキの量が変わるのがわかります.
中国語の文章を入れるのでない限り不要というか有害ではないかと思います.
texmf-dist/tex/context/base/scrp-cjk.lua に該当の処理が書かれているのですが,
hangul, hanzi, nihongo のそれぞれについて行分割やアキの設定が個別になされているようです.
したがって,行分割のためには \setscript[nihongo] で十分で,\setscript[hanzi] を入れると
そこから中国語の設定になってしまいます.
例えば
\starttext
\setupbodyfont[ipaex,10pt]
\setscript[nihongo]
(あ)。
\startscript[hanzi]
(あ)。
\stopscript
\stoptext
とすると,閉じ括弧と句点の間のアキの量が変わるのがわかります.