Re: Babel: Japaneseオプション

名前: ZR
日時: 2007-12-03 17:34:37
IPアドレス: 123.225.37.*

>>50346 稲垣さん、お久しぶりです。御体の方は大丈夫でしょうか。 >Babel: Japaneseオプションの修正版です。 これに関して一番気になっているのが、 このパッケージが、何を前提としていて、そこに何を提供するもの なのかが判然としない(少なくとも説明されていない) ということです。 例えば、もし想定している環境が「pLaTeX2e」あるいはもっと限定して「pLaTeX2e で jclasses/jsclasses 使用時」に限られるのなら、それを明示すべきだと私は 考えます(「pLaTeX 等の日本語の扱える LaTeX」と書くのでなく)。後は使う側の 判断で upLaTeX や jLaTeX を試せばいいでしょう。 以下では、「pLaTeX 以外での動作の可能性にも含みを残している」という前提で 私の考えを纏まりなく書き連ねます。 今の ldf の中身は基本的にキャプションの設定しか行っていません(\today も キャプションの一種と考えましょう)。従って、当然のことながら - LaTeX 文書中に適当な日本語文字コードで表された日本語文字を出力する 機能は前提とする - さらに日本語のテキストの処理(禁則処理など)も前提とする - 日本語に適した段落・ページのレイアウトも前提とする。これは文書クラスに より提供されるべきものである # babel の言語オプションの中にはレイアウト調整を行うものが確かあったと # 記憶してるが、それは例外的である ということになります。ここまでは当たり前のことですが、キャプションの設定 (\captionsjapanese)をどうするか、具体的には pLaTeX の標準的な文書クラスの「章」(\prechaptername/\postchaptername) と欧文 LaTeX・NTT jLaTeX のそれ(\chaptername)の処理の違いについて 何か対策を講じるべきか # 以前の版では多少の細工をしていたと憶えています という点については、以下のような要素が関わってきます。 - 文書の途中でキャプション言語を日本語と他言語の間で切り替えることを 想定しているか? >>47149 で稲垣さんが指摘して下さったように、このような事態は通常起こり 難いものです。一方で、babel 自身はこのことを想定して設計されている ことは間違いありません。このような使用が「仕様外」であるのなら、それを 断っておくべきだと感じます。 もしこの使用を想定するならば、今の仕様だと切替対象の言語の \captions... および文書クラスが \prechaptername と \chaptername のどちらを使用する かの状況に依ってキャプションの変更に失敗することがあるでしょう。 - 「日本語に適したレイアウトを持つがキャプション言語が日本語でない文書 クラス」に対して「japanese を指定してキャプション言語を変更する」と いう使用法を想定しているか? 想定するなら、やはり \captionsjaapnese の調整が必要です。まあ、この 可能性はあまり現実的でないので無視して構わないでしょうが。 実際には、japanese 言語オプションの役割というのは、 pLaTeX + jclasses/jsclasses で日本語が基底言語である多言語文書を著す 時に、babel を読み込むとキャプション言語が(お節介にも)変更される ので、それを抑止(復元)する手段を与える ということなのでしょう。そう考えるなら、現在の仕様が必要かつ十分という結論 になりそうです。あと、japanese は他の更なる拡張の為の枠組を与えているとも いえそうです。(例えば >>48895 の最後にある設定等。)

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