名前: ZR 日時: 2007-07-29 13:51:10 IPアドレス: 59.140.98.*
>>48893 >># LGR で単独の <'> は鋭アクセント記号(oxia;U+0301)の単独形 >これは tonos: U+0384 ですよね. この辺の事情は多少複雑です。まず大前提として 単式アクセントで唯一存在するアクセント(tonos)は、複式アクセントの 鋭アクセント(oxia)と同じものである (参考: Tonos (Diacritic Project) という事実があります。現在の Unicode もこれに従っています。また LGR エンコーディングでも oxia と tonos は同一視されます。従って、tonos と呼んでも oxia と呼んでも同じです。 この記号は Unicode では次の位置にあります。 - U+0301 COMBINING ACUTE ACCENT (結合記号) = 結合記号の tonos = 結合記号の oxia - U+00B4 ACUTE ACCENT ≒<0020 0301> = 単独の tonos = 単独の oxia - U+0384 GREEK TONOS ≒<0020 0301> # 00B4 と結局同じなので、00B4 の方が推奨される - U+1FFD GREEK OXIA ≡<00B4> # 00B4 と同値なので、00B4 の方が推奨される 結局、結合形は 0301、単独形は 00B4 を用いるのが最善です。 さらに、oxia と tonos が同一視されているので、 - U+03AC GREEK SMALL LETTER ALPHA WITH TONOS ≡<03B1 0301> - U+1F71 GREEK SMALL LETTER ALPHA WITH OXIA ≡<03AC> も同じです。だから本来は後者は不要だった訳です。ただし、実際には 単式の alpha-tonos には 03AC、複式の alpha-oxia には 1F71 という 使い分けが敷衍しています。フォントによっては、この 2 つでグリフ のデザインが異なるもの(tonos の方が垂直に近い)があります。そのよ うなフォントでは、単独形を 0384 で書かないといけないのでしょう。 (この区別は Unicode の指針には反します。) # 初期の Unicode では tonos を「垂直の線」(U+030D)と誤認していま # した。(これは実際にギリシャで単式アクセントの表記として提案され # たものの 1 つなのですが。) >\kcatcode は欧文主体で使うひとは punctuation に >類するものをあらかじめスタイルファイルで 15 にセット >しておくと便利かもしれませんね. \disablecjktoken で和文扱いを停止することができるので、欧文部分で は \disablecjktoken にしておく方法もあります。Babel を使う場合は - japanese, nippon などの「日本語オプション」を使用する。 - 次の設定を行う。 \addto\extrasjapanese{\enablecjktoken} \addto\noextrasjapanese{\disablecjktoken} と設定すると、言語が japanese でない場所では、文字が和文と解釈され なくなります。<“ ”>(U+201C/201D) 等も言語により和文と欧文が切り 替わります。
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