Re: upTeX-0.09 (Re: 欧文ギリシア語の扱い)

名前: 栗山雅俊
日時: 2007-06-26 16:36:43
IPアドレス: 133.87.1.*

>>48430 安田さん,お久しぶりです。 > 田中利光著『新ギリシャ語入門』(岩波書店,1994年初版) 確認しました。たしかに128節消音の解説の箇所やそれ以外の 短い例文ではたいていスペースがありますね。 ホメロスの『オデュッセイア』例文では637節【引用句51】と 655節【引用句53】ではスペースがなく,全く同じ箇所を引いた 627節【引用句50】と646節【引用句52】ではあり,『イリアス』 の599節【引用句47】,609節【引用句48】などでもスペースが ありますね。全体としてはスペースがある場合が多いようです。 OCTなどの校本で手元にあるもので調べた限りでも,たいてい スペースがあるようなので,もしかすると田中先生の『入門』 は校正漏れである可能性もありますね。 「規則」として存在するかどうかはもう少し調べてみないと わかりませんが,一般的に消音があってもそれぞれ「別な単語」 であることは変わりないことと,特に長い単語間の消音があった 場合は繋がっていると見づらい,という問題はあります。 私などは田中美知太郎先生の岩波全書版で育った古い世代(笑) なので,利光先生のテクストの異同には今まで気がつきません でした。今の学生は利光先生の版から始めるのも多いようです。 どうでもいい余談ですが,私がホメロスを勉強させてもらった のは紛れもなく田中利光先生からでした。 コローニスの件は了解しました。 またどうでもいいことですが,コローニスはギリシャ語で, みずなぎ鳥(アホウドリもこの一種らしい)を示すコローネー という語から派生したようです。

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