Re: ハイフンの位置

名前: 渡辺徹@Thor
日時: 2004-07-24 02:08:37
IPアドレス: 61.196.192.*

>>30445 > とりあえず,手持ちの洋書を数冊眺めた限りでは,ハイフンの前後の > 文字によってハイフンの位置を変えるような処理をしている箇所は > 見当たりません. ほとんどの書籍でこのような「ハイフンの位置調整」が行われていないのは事実で すが、Knuthのフォントデザインの姿勢を少し考えると、そうとも言い切れない気が します。Knuthはローマン体のハイフンの位置をエックスハイトの中心になるように デザインしています。ローマン体では主にアルファベット小文字にハイフンが使用さ れるのがその理由です(TeXではジャスティフィケーションを頻繁に行い、行末を揃え るグリッド指向のため、単語境界のアルファベット小文字にハイフンが多用される)。 しかし、タイプライタ体では高さ(ボディ+アッセンダ)の中心になります。タイプラ イタ体では、ハイフンがむしろプログラミング言語の「マイナス」記号として用いられ ている気がします。コマンドラインオプションをタイプライタ体で示す時に妙な違和感 をいつも感じていたのはこのせいでした (\textrm{-x}$\neq$\texttt{-x})。 他のフォントのタイプライタ体はエックスハイトの中央にハイフンが来ます。 これはその時々に応じて高さとペアカーニングを調整するのが一番良いと思います。 こう考えるとKnuthは確率的に多い方に基準を合わせたと考えられます。 しかし、近年のフォント(モニター用の多くも同様に)はこの位置が曖昧で、 丁度小文字でも大文字でも喧嘩の少ないデザインになっている気がします。 % H-HがComputer Modern Romanで不自然に見えてしまうのは私だけでしょうか。 渡辺徹@Thor

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