名前: 永田善久 日時: 2003-10-31 20:29:44 IPアドレス: 172.205.139.*
>>23253 齋藤様, > この“「横棒が突き抜ける字形」と「横棒が突き抜けない字形」を「同じモノ」と見なそう”と > いうのが,一時期,問題になった漢字統合 (han unification)です. 詳しいご説明,有難うございます。また,このような基本的な(重要な)ことすら 知らなかった私が,「漢字文化圏」の文字表記法を「テストする」など,何と恐れ 多いことよ,とひしひしと感じています。 > 簡体字で日本の漢字のグリフを用いるのは間違いだと思います. > これらはフォントのデザイン差の問題とも絡んできます. はい,私もそう思います。となると,実際に用いようとするユニコード対応の フォントで,「与」に対して「突き抜ける 与」がセットされてしまっている 場合は,そこに何か特別の対処をしない限り,簡体字中国語の正確な組版は 望めない,ということになりますね。 > UTF16で0x3001のIDEOGRAPHIC COMMAは簡体字では中央に来るようにデザインされ, > 和文フォントでは(横組みにおいては)左下に來るようにデザインされるべきものです. > ユニコードでは,和文の句読点と簡体字の中央に来る句読点は同じコードポイントを持ちます. どうも有難うございます。日本語と簡体字中国語の混在文書を処理しようという 場合も,やはり,そこに何がしかの工夫が必要ということですね。 > 漢字統合が行われているため,原理的にひとつのフォントで全てのグリフを収容することは > 出來ないと思います.(技術的には出來るでしょうが,意味のない事のように思えます. > 例えば,今回の例の「与」をどちらデザインにするのか決められないということです.) > 全てをカヴァーするフォントの例を,私はArial Unicodeしかしりません. よく分かりました。本当に有難うございました。 P.S. 余談ですが,様々な言語で記された『聖書』を眺めていると,改めて,「表音文字」と 「表意文字」の差を実感します。つまり,表音文字表記によるものは例外なく本が「分厚」 なのに対して,中国語の『聖書』は「びっくりするくらいコンパクト」なんです。 最初中国語の聖書を手にしたときには「えっ,これでホントに旧約・新約が含まれ てるの?」と思いました。(もちろんこれだけの理由ではないでしょうが)従って 値段も安いです (^^;
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