Re: ドイツ旧字体による「ドイツ語文書」処理のための新パッケージ

名前: 永田善久
日時: 2003-04-02 11:48:00
IPアドレス: 133.100.243.*

>>17918 稲垣様, いつも「フォント」を隅々までしっかりご覧になっている稲垣さん ならではのコメントを,どうも有難うございます。 > ntfrakでは, yfrakに付加するアクセント記号にcmr7をお使いの > ようですが,特に\^aの ^ の線が細いように感じました。cmb7では > 鋭角にならないし,特殊なフォントでは一般性が損なわれるし, > やはり,cmr7が最適なようです。 ドイツ語以外にはあまり「目配りをしていない」ということが 露呈していますね (^^; 言い訳というわけでもありませんが, この辺りは全て Torsten Bronger の tfrak に倣っています。 # tfrak のうち,コンマ・引用符号・小添字 e 式ウムラウト・ # エムダッシュ・エヌダッシュ等を変更しています Torsten Bronger はドイツの方(物理学)のようですが, 「Fraktur をもっと身近に(!)」感じられるよう,T1 エンコ ーディングとし,今まで作成した文書に一言 \fontfamily{yfrak}\selectfont と追記するだけでラテン活字体 からドイツ旧字体へのダイナミックな文字面の変化を楽しめるよう tfrak フォント一式を作成されたのだと,私は理解しています。 恐らくそのことと関連しているでしょうが,tfrak にはスタイル ファイル等はついていません。「文書の基底フォントを Fraktur に する場合には \renewcommand{\rmdefault}{yfrak} としてください」 と説明文書にありますが,実際そのようにしましても,LaTeX で ちょっとだけ複雑な文書を作りたい場合は,既にあちこちに不具 合が生じてしまいます。khm.sty はドイツ旧字体フォントを扱い ながらも,こうした不具合が生じないようにすることを目指した もの,とご理解ください。 > それにしても,ntfrak.tfmでは11種類ものフォントをお使いになり, > さらに,全ての文字配置を変更されているとは驚きです。 nt* 全体では cmr7, cmr10, cmbx10, ecrm0700, cmmi10, cmmib10, cmsy10, cmbsy10, cmu10, ecrm1000, ecbx1000, yfrak, ygoth, yswab, adcfrak という 15 種類のフォントを「あれこれ組み合わせ」て「仮想的な一つ (正確には,ntfrak, ntfrakls, ntswab, ntgoth の四つ)のフォント」 としています。 # 「あれこれ組み合わせる」理由は,主に,コンマやアクセントなど # 基本字母「以外」の記号を得るためです 本格的なフォントデザイナーでしたら,Haralambous がそうしたように 「ゼロからドイツ旧字体フォント一式を作成」されるのでしょうが, 私にはその才覚は欠如しておりますので (^^; 先人達のすぐれた フォント群を採集し,これらを組み合させて戴いている次第です。 P.S. 1. Haralambous の yfrak (に基づいた Fraktur) では「数字の 1」の CHARWD がちょっとおかしい様に感じます。これは「目次を自動生成」 させたときに気が付いたことですが,11, 111, 1111 とした場合と それら以外の例えば 22, 222, 2222 等とを比べた場合に目立ちます。 2. どうでもよいことですが,私自身は Fraktur よりもラテン活字体の 方がずっと「シンプル」で「美しい」と感じています (^^;

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