Re: 「平行でない」の記号

名前: ZR
日時: 2008-05-29 17:53:54
IPアドレス: 122.26.191.*

>>51560 プロか否かに関わらず、「原稿文章を書く者」と「それ以外の者」(レイアウト を決める者・印刷をする者)が分かれている状態で作業する場合には、各人の 役割の範囲の周知を徹底する事が、各人への余分な負担を減らす為に不可欠 でしょう。原稿著者に求めるものは「LaTeX フォーマットの TeX 文書」とか の無闇に範囲の広いものでなくもっと限定されているべきで、そこでは amsmath や hyperref 等の「LaTeX の中身を書き換える」パッケージやマクロに扱いに ついては事前に合意があるべき、というのが理想だと思います。 # 現実は決してそうはなってなくて、著者と編集者の双方が無駄な作業を # 強いられる状況になっていると窺えますが.... ここからは、素人が全部自分で作業する場合を前提とします。>>51550 が 想定しているのも明らかにこの場合です。 私は >>51550 がいっている「安易な TeX」の「TeX」とは所謂 TeXnique のことで、 何かをする TeX のコードをどこからか仕入れてきた(または自分で作った が、そのコードはあまり複雑な状況まで考慮されて作られたものでない ので、想定外の状況で使われた時に正しい出力にならず、かつ著者がその 誤りを見落とした、あるいはそもそも誤りであることが理解できなかった が為に、誤りの出力が世に出てしまった という状況をいっているのだと思います。こういうのを見ると、Texnician は多かれ少なかれ残念に思うでしょう。特に、著者の嗜好に合わせる為に標準 でないものを導入した結果そうなったとなれば、 こうなるんだったら、「我慢」して標準に合わせればよかったのに と感じる人が少なくないのではないでしょうか。 ---- A さんが次のコード(>>51547 のもの)を書きました。 \newcommand{\Bslash}[1] {{\ooalign{\hspace*{0.6mm}$\backslash$\crcr$#1$}}} \newcommand{\Notparallel}{\Bslash{/\!/}} この記号の出力結果に満足した A さんは、早速実際に $g \Notparallel h$ と作った記号を使ってみました。結果が「おかしい」ことに気がついた A さんは \Bslash の定義に \mathrel を加えました。しばらくはそれで問題 なかったのですが、やがて $\bigcup_{g\Notparallel \pi} g$ のように添字の中で使った場合に結果が「おかしい」ことに気がつきました。 確かこんな時に使う \mathナントカ という命令があったはずと考えましたが、 結局調べ切れなかったので \text でしのぐことにしました。 \renewcommand{\Bslash}[1] {\mathrel{\text{\ooalign{\hspace*{0.17em}$\backslash$\crcr$#1$}}}} ---- 要するに自分で作ったものは「失敗する場合がある」可能性が大きいわけで、 上の話の中の A さんのように失敗した場合に、それに気がついて対処できれば 何の問題もないのですが、現実には見過ごされる事態が多々あり、それが 標準でないものの使用への嫌悪を呼んでいるのだと想像します。 # 例えば「ボールドイタリック」が添字の中でコケている例なんかは、 # 商業出版の書籍の中ですらよく見かけます。 「相手が理解できないという前提の」コードを提示することを私が躊躇する 理由もこの辺にあります。

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