Re: \neq の「/」向きを反転して使うと,添え字で小さくならない

名前: 北見 けん
日時: 2011-09-07 22:34:59
IPアドレス: 211.128.71.*

>>56205 \neq は \def\not{\not =}のように定義されていて、 \not は slash のような形の文字を表します。 これで slash と = が重ねられるのはなぜかというと、\not が、 「文字幅が0でありながら、実際には右にはみ出した位置に slash を描くような文字」 として作られているからです。 また、これが文脈に従って大きさを変えるのは、\not が \mathchar"3236 として定義されているので、 適切な大きさのフォントが使われるからです。 そこで、backslashを使って作った否定記号でも、これと同じように TeX によって自動的にフォントの大きさを変えてもらうためには、 「文字幅が0でありながら、実際には右にはみ出した位置に *back*slash を描くような文字」 があって、その文字がcmsy10, cmsy7, cmsy5 などのような、一連の大きさのフォントに組み込まれている必要があります。 ところがそのような文字は用意されていない(AMSあたりにあるのでしょうか?見つけられませんでした)ので、 そのような文字を含むフォントを(METAFONTなどをつかって)自分で作って利用することになるでしょう。 そうではなく、大きさの管理を TeX 任せにせずにやることも可能です。 そのためには \mathchoice や \mathpalette などを使って文脈を読み取り、 適切な大きさのフォントを明示的に選んで backslash を重ね打ちするように作ります。 この方針での実装例が http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/kumazawa/tex/ton.html にありました。

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