Re: Unicodeへの移行 (Re: 濁音、半濁音の(特別な)表記法ってありますか?)

名前: ttk
日時: 2006-11-27 22:51:09
IPアドレス: 61.210.211.*

>>46044 ひとまずpTeXを離れてUnicodeのことを言うと、 Unicodeはそもそも任意の部分実装を容認しており、 どの字が使用可能か否かは、Unicodeからは明確でない、という特徴があります。 このあたりは(いわゆる)JISコード(JIS X 0208, JIS X 0213)とは異なっています。 ですからUnicodeでは「環境依存の文字欠けは常に起こり得る」という認識が必要です。 例えば、WindowsのMS明朝もヴァージョンによってサポートしている文字集合が異なっているので、 「Vistaで作ったワードのファイルをWindows2000で開いたら文字が欠けた」というような ことは当然起こり得るわけです。 その上、Extension Bだの、JIS第4水準だの、Adobe-Japan1-6だの、いろいろな事情があって、 どの文字がどの場面で使えるか、とても把握しきれたものではありません。 丸付き数字だって、数字の大きい方はどのフォントがどこまで使えるのか、バラバラです。 ですから、文字欠けの混乱を避けるためには 「Unicodeのどこの部分を使う約束にするのか?」という問題は非常に重要なのですが、 注意を向けられることがまだまだ少ないようです。 UnicodeのJIS版であるJIS X 0221-1:2001 附属書1には 参考として「日本文字部分レパートリ」として 7つの部分集合が挙げられていますが、知名度や影響力のほどは疑問です。 pTeXの場合は、今まで「JIS(JIS X 0208)内字を使いましょう」という囲いを リミッターにすることで済ませてきたところはあると思います。 将来のUnicode版pTeXでも、 文字欠けを避けるにはリミッターの仕掛けが必要だと思うのですが、 どういう方法で掛けるのか、どの文字集合を使う約束にするのか、悩ましいです。 pTeXは組版だけして、フォントの選択はdviwareに任せるというやり方を踏襲するなら、 pTeXそのものはリミッターを掛けず、マクロでエラーチェックするような方法になると思います。 #ちなみに現在のpTeXもpTeX側で機種依存文字をチェックして弾いているわけではないので、 #dviwareで対応していれば機種依存文字だって出すことは可能です。 今のUTF-8対応pTeXならJIS X 0208外字は文字が明らかに出ないので、 エラー判定は比較的容易だと思うのですがいかがでしょう。 > Vistaの字形変更 これは、文字コードが違わない(Unicodeですら違わない)レベルの微差なので、 pTeX本体ではどうしようもなくて dviware側の設定でどうにかしなければならない問題なのですが、 もうちょっと宣伝しないといけないでしょうか。

この書き込みへの返事:

お名前
題名 
メッセージ(タグは <a href="...">...</a> だけ使えます。適宜改行を入れてください)