pTeX と RL モード

名前: 稲垣
日時: 2005-05-29 15:10:17
IPアドレス: 219.126.173.*

pTeX に Right-to-Left(RL)モードを実装していただきたい, というのがこの書き込みの主旨です。 pTeX が 8 ビットハイフネーションをサポーするように拡張され, ロシア語ハイフネーションパタンが UNIX 系 TeX でも利用可能と なった今,pTeX+Babel に残された主要な問題は,RLモードを必要 とするヘブライ語の組版になります。 現在のところヘブライ語の組版は ArabTeX に同梱する hebtex に 安田さんが作成されたパッチを当てることで実現していますが,や はり,本家の言語オプションを使いたいところです。(hebrew.ldf 等を読むと hebtex と違い,8 ビット文字は使われていないようで す。) RL モードが実装されれば,ヘブライ語の他に,CTAN に登録されて いる次の言語が利用できます。 ・シリア語   language/aramaic/serto: 西方シリア文字 ・モンゴル語,満州語 MonTeX   language/montex: 伝統的なモンゴル文字を用いたモンゴル語,   満州文字を用いた満州語 日本語の水平モードで RL モードが必要か否かは議論の余地がある でしょうが,欧文モードにおいては必要な機能ではないでしょうか。 素人考えで,eTeX を日本語に対応させるよりは、pTeX に RL モード を実装する方が容易ではないかと愚考するのですが。 ================================================================ モンゴル文字について余計な話です。 モンゴル文字による組版は,縦書き,行は日本語と反対で,左から右 へ進みます。 フォントは \rotatebox{-90}{あ} のように設計されています。参照 点は右に倒した「あ」の左下隅に(たしか)なっています。入力は通 常どおり「あいうえお」とし,これをパラグラフまたはページ内で RL モードで組版します。その結果を 90 度回転すると縦組み・左→右に なります。 MonTeX にはもう1つ,RL モードがない場合,というか,欧文中に挿 入するための横組があります。 こちらのフォントは,先の設計と反対に,\rotatebox{90}{あ} のよ うになっていて,やはり,「あいうえお」と入力します。LR モード で組版を行なうと,文字列の左端が縦組みの場合の上になります。 なお,これを 270 度回転すると,前者と同じ組版になります。

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