名前: トノ 日時: 2004-06-18 21:54:03 IPアドレス: 150.35.254.*
dvipdfmx で和文 TrueType フォントを埋込んだ PDF を作成したところ、 一部の２バイトの記号類が化けるという現象に遭遇しています。 FTEX の会議室で持ち出したところ、トニイさんのところでも再現したとの ことですので、あらためてこちらに書込ませていただきます。 W32TeX に含まれている dvipdfmx で、-f msembed を付けて PDF に変換し、 Acrobat Reader 5.1.0 で開くと、二重縦線「‖」が小さな黒四角（中黒を 角張らせたような感じ）に化けてしまいます。 ※ Acrobat Reader 4.05a でも同様でした。 ※ DVI の段階で dviout 3.16 で開くと、期待どおり二重縦線が表示されます。 変換時には、 ** WARNING ** Glyph missing in font. (CID=666, code=8214) というメッセージが表示されます。 dvipdfm で変換したり、dvipdfmx でもオプションを付けずに変換すると、 期待どおり、二重縦線が表示されます。 リョービの「Rg本明朝-M」を指定する ryobi.map というのを作成して、 dvipdfmx -f ryobi として作成した PDF では、二重縦線のほか、 オーバーライン「￣」やダッシュ「―」、三点リーダ「…」も 化けます。ただし、小さな黒四角ではなく、縦に長い四角になります。 その時のメッセージは、 ** WARNING ** Glyph missing in font. (CID=649, code=8254) ** WARNING ** Glyph missing in font. (CID=661, code=8212) ** WARNING ** Glyph missing in font. (CID=666, code=8214) ** WARNING ** Glyph missing in font. (CID=668, code=8943) というものでした。 なお、これはトニイさんのご指摘ですが、WARNING の最後のcode の数字は、 それぞれの記号の Shift JIS コードかと思いきや、実際には違っています。 上記とどの程度関係あるか分かりませんが、TeX ソース中で、 \char\sjis"8214\relax \char\sjis"8212\relax とすると、platex での処理時に、それぞれ ! Bad character code (33300). ! Bad character code (33298). というエラーになります。また、 \char\sjis"8254\relax \char\sjis"8943\relax は、エラーにはならず、DVI の段階でそれぞれ「５」「韻」になります。 ※ 実際、「５」「韻」の Shift JIS コードは、それぞれ 8254、8943 です。 確認に使ったファイルは、以下のようになっています。 %==== sample.tex \documentclass{jarticle}\relax \pagestyle{empty} \begin{document} \begin{tabular}{rl}% % 上で述べた以外の記号は、期待どおり変換されます。 ゛ & 濁点 \\ ゜ & 半濁点 \\ ´ & 鋭アクセント \\ ｀ & 抑アクセント \\ ¨ & ウムラウト \\ ＾ & サーカムフレックス \\ ￣ & オーバーライン \\ ＿ & アンダーライン \\ ヽ & 片仮名清音繰返し \\ ヾ & 片仮名濁音繰返し \\ ゝ & 平仮名清音繰返し \\ ゞ & 平仮名濁音繰返し \\ 〃 & 同じく \\ 仝 & 同 \\ 々 & 同の字点 \\ 〆 & 締め \\ 〇 & 漢数字零 \\ ー & 音引き \\ ― & ダッシュ \\ ‐ & ハイフン \\ ／ & スラッシュ \\ ＼ & 逆スラッシュ \\ 〜 & 乃至 \\ ‖ & 二重縦線 \\ ｜ & 縦線 \\ … & 三点リーダー \\ ‥ & 二点リーダー \\ ‘ & 左一重引用符 \\ ’ & 右一重引用符 \\ “ & 左二重引用符 \\ ” & 右二重引用符 \\ \end{tabular} \end{document} %==== ryobi.map / 勿論、該当のフォントがなければ、テストになりませんが。 rml H :0:TChomim gbm H :0:TCgothb rmlv V :0:TChomim gbmv V :0:TCgothb
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