名前: 永田善久 日時: 2004-05-20 11:00:47 IPアドレス: 133.100.243.*
>>29110 > どちらがよいか、ということではなくて、通常のアルゴリズムでは > 段落作成が困難な場合にも成功することがあるということです。 > > 私も詳しくありませんが、 > \pdffontexpand\font 20 20 5 autoexpand > \pdfadjustspacing 2 > > のようにしておくと、0.5% きざみで、(+-) 2% まで > フォントを微調整して、段落作成を試みるようです。 > (人間の目にわからないぐらい、フォントを大きくしたり、 > 小さくしたりしています。必ずフォントを埋め込まないとだめです。) > > ごく最近の pdfTeX でないと使えません。 この辺りは,まさに,『The LaTeX Companion 第二版』の著者達が 第二版の組版において「こだわった」箇所だったようです。 編集後記では hanging punctuation という表現がなされていますが, hanging punctuation とは Han The Thanh(アクセント省略)氏の ``Margin kerning and font expansion with pdfTeX'' (TUGboat, 22(3):146--148, 2001) で紹介された 1. margin kerning: 各行における「両端の文字」が「縦に一層揃って見えるよう」 それぞれ微調整を施す処理(具体的には,例えば A とか W といった文字やハイフン 記号を微小量左右マージン部に突出させる) 2. font expansion: 語間スペースがより均等となるようにフォントを微妙に 広くしたり狭くしたりする処理 の双方の技術のことを指しているように思われました。 「(PDF 出力が目的なのではなく)主にこの hanging puctuation のために pdfTeX を使ったのだ」,というようなことを二版の著者達は言っています。 P.S. 「肉眼」でこの芸の細かさを確認するのは,ちょっと集中力が必要です (^^; 第二版では「一部 hanging punctuation 抜き」で組んだページもありますから, そこと比較することが出来ます。
この書き込みへの返事: