Re: 和文フォントの欧文部分の利用

名前: 永田善久
日時: 2003-11-15 13:50:49
IPアドレス: 133.100.243.*

>>23586 > 修正されているのを確認しました。 0x2D と0x7F だと > 思いますが、理由は知りません。 私も今まで特に気付きませんでしたが,改めて J. Knappen の文書 $TEXMFMAIN/fonts/source/knappen/ec/dcdoc.tex を読んでみましたら, 「hyphen と hyphenchar を分けたのも T1 フォントエンコーディング (EC フォント)の新機軸だ。hyphenchar は hanging hyphen として デザインされており,これを使えば行末(右)でのテクストの縁も,一層 スムーズに見えるようになる。」 というような意味のことが書いてありました。 具体的には,例えば, -------------------- \documentclass[a4paper,twocolumn]{article} \usepackage[T1]{fontenc} \hyphenchar\font='177 <---- hanging hyphen 使用 \begin{document} \input foo.txt % <---- 分綴が生起するような,長いテクストを挿入 \end{document} -------------------- としてやった場合と,通常の -------------------- \documentclass[a4paper,twocolumn]{article} \usepackage[T1]{fontenc} \begin{document} \input foo.txt % <---- 分綴が生起するような,長いテクストを挿入 \end{document} -------------------- を比較してみると分かります。後者では「(ハイフン記号をも含めた)右端」 が「垂直にピシッと揃う」のに対し,前者では「ハイフン記号がほんの少し マージン部に突出する」ため,「(ハイフン記号を除いた)本文テクスト 部分が,より揃う」ようになります。 そもそも hanging hyphen とは,例えば「nineteenth- and twentieth-century」に 含まれる nineteenth- のハイフンを指すらしいですが,下の例で確認して見ますと, ここでも(nineteenth- と and 間のアキ)に「微妙な差異」を設けているのが 分かります。 --------------------- \documentclass[a4paper]{article} \usepackage[T1]{fontenc} \begin{document} \noindent nineteenth- and twentieth-century \\ nineteenth\symbol{'055} and twentieth-century \\ % hyphen nineteenth\symbol{'177} and twentieth-century % hanging hyphen \end{document} --------------------- 奥村先生が常々言われるように,T1 は「ヨーロッパ(の組版美学等々)寄り」 である,ということがこんなところにも現れているような気がします。

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