Re: 行番号表示(国語の文章編)

名前: 永田善久
日時: 2003-02-22 16:45:16
IPアドレス: 133.100.243.*

>>16864 既に大石さんが御回答くださっていますが,下のようにします。細部のカスタマイズについては lineno.dvi や ulineno.dvi 等,マニュアルに詳しく書いてありますので,そちらをご覧くだ さい。 ------------------------ \documentclass[a4j,twocolumn]{tarticle} \usepackage{lineno} \modulolinenumbers[5] \renewcommand{\linenumberfont}{\normalfont\tiny\sffamily\rensuji} \begin{document} \linenumbers 雅名を《つれづれぐさ》と言う。吉田兼好の『徒然草』は、これに拠ったものである。 吉野から紀州へかけての山中に自生する多年草で、夏の終わりにセイタカアワダチ草 に似た黄色い花をつけ、開花後刈り取って乾燥させると強い芳香を発し、これには幻 覚作用があった。 つまり、この乾燥した束を室内に吊し、芳香の中で幻覚に襲われ、夢とも現ともつか ぬ間をさまよう状態を「つれづれなるさま」と言ったのである。従って当時の文人墨 客の書斎にはなくてはならぬものとされ、前述した吉田兼好の『徒然草』をはじめ、 平安から、鎌倉、室町へかけての文学は、この影響を抜きにしては語れない。 もちろん、「つれづれなるままに、日ぐらしすずりにむかひて、心にうつりゆくよし なしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」と、 『徒然草』の序文にあるように、《とぜんそう》の幻覚に襲われつつある心的状況を、 吉田兼好ほどありのままに描いてみせたものは他にはないのであって、この草の影響 を調べる場合には、この作品が唯一にして直接的な資料となるのである。 幻覚剤の専門医に言わせると、この幻覚作用は、半覚醒状態をゆるやかに持続させ つつある点に特徴があり、その意味では、大麻のそれに極めて良く似ている、とい うことである。ちなみに、この専門医の現代語訳によると、この序文は、次のよう なものになる。「《とぜんそう》の乾燥した束を室内に吊し、その芳香の中で夢と も現ともつかぬまま、一日中すずりに向って、幻想の中に現れたとりとめもないこ とを、何となくあれこれと書き綴っていると、そのうちに禁断症状がはじまって、 ひどく苦しくなってくるなあ。」・・・ %% %%% ---別役実『とぜんそう』より--- \end{document}

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