名前: パロアルト 日時: 2003-01-13 05:22:10 IPアドレス: 67.121.121.*
>>14997 奥村先生、すみません。下記は例示のため、当てずっぽうに書いたまでで す。実際の文字間隔や行間隔がどうなるかまで確かめたわけではありませ ん。 > A4用紙に上下 25 mm、左右 20 mm のマージンをとり、1行40文字、 > 1頁50行で、10ポイントの明朝体で原稿を作成してくださいという >72pt=25.4mmで計算すると,この設定なら文字送り12pt,行送り14ptとなりま >すね。これに10ptの文字を打つと,字の間がパラパラ,行間は詰まりすぎとい >う,デザインとしてかなり酷いものになりそうです。TeXかWordかQuarkかとい 先のフォントの埋め込みの問題も含めて、私の書き込みは話をややこしくしてし まうようです。しかし、根本的には、TeX の認知度を高めないことには、TeX ユ ーザーが損をするだけなので、あまり堅苦しく考えずに、できるだけたくさんの 人ができるだけ面倒なく TeX を使用できるようになればそれでいいのではない でしょうか。 学会の件にしても、原稿の体裁云々で「編集担当者を変えてしまったら」という ようなバカバカしいことを言ってしまうとどうしようもありません。大事なのは そこに何が書かれているかであって、編集担当者はまず第一にそれを十分に吟味 できる資質が必要で、体裁のことは2の次以下のとるに足らない話ではないでし ょうか。 また、作成する原稿がそのまま出版されるのではないケースもよくあるわけで、 その場合には、原稿がきれいかどうかなど読者にとって何の意味も持たなくなり ます。しかし、そんな原稿でも、私は TeX とエディターで作業する方が、汎用 のワープロより効率的と感じるので、TeX を使い続けています。 自分自身の専門は航空宇宙工学なのですが、この分野は実験系と理論系の研究者 が混在しています。また、ボーイングやGEなどの企業の方やNASAやNAS DAなどの公的研究機関の方も多く活動しておられます。これらの企業などで、 自社の内部資料の作成に TeX を使用しているというのは聞いたことがありませ ん。やはり、現状で最も広範に情報交換ができる方法に合わさざるを得ないと思 います。 この件について考えていて、ふと、現在、PDFというのが存在しなければ、自 分は TeX を使用し続けていられただろうかと感じてしまいました。このフォー マットが普及しているがゆえに、TeX で書いた原稿でもPDF化してしまえば、 多くの人に読んでもらえるし、CD−ROMなどで出版することも容易になりま す。もし、これがなければ、Word を駆逐するどころか、かなりの部分で、TeX が 駆逐されてしまうように思います。 簡単な質問から思いもよらない方向に話がそれてしまいましたが、自分自身も 10年前にアスキーの担当の方が「\kanjiskip を変えれば文字間隔が変わるよ」 と教えてくれず、「日本語の文字間隔はゼロにすべきで、文字数を指定したけれ ばマージンを変えろ」などと言われていたら、今頃、この掲示板をみることも なかったと思います。「TeX とはそんな簡単なことすらできないソフト」かと 思ってしまったと思います。たぶん、実際に、同様の経験をして TeX の使用を 断念してしまった人も少なくないのではないかと危惧しております。アスキーの 担当の方が、初心者の私が手軽に TeX を利用できるようにと配慮してくださっ たのか、忙しいから手っ取り早い回答をしておけと考えられたのか定かではあ りませんが、結果的には、私はこの担当者の方に感謝しております。
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