ImageMagick はコマンドで使う画像編集ツールです。昔は animate、compare、composite、conjure、convert、display、identify、import、mogrify、montage、stream というコマンド群からなり、特に convert という変換コマンドがよく使われていましたが、Windows に元々ある convert.exe と混乱しやすいので、今は magick という名前に変更されました。Windows 以外では convert コマンドはまだ使えますが、それ以外のコマンドも含め、すべて magick へのシンボリックリンクになりました。さらに、magick-script という簡易言語のインタープリタも付きました。
インストールは上記サイトの「Download」をご覧ください。私は Mac に Homebrew でインストールしています(brew install imagemagick
)。
例えばRGB画像をグレイスケールやCMYKに変換するには次のように打ち込みます:
magick foo.png -colorspace Gray foo-gray.png magick foo.png -colorspace Gray EPDF:foo-gray.pdf magick foo.png -colorspace CMYK EPDF:foo-cmyk.pdf
ここで EPDF はいわゆる Encapsulated PDF です。こういう処理を一括して行うには bash などのシェルで
for x in *.png do magick $x -colorspace CMYK EPDF:${x%.png}-cmyk.pdf done
のようにします。
その他の例(原点は左上隅):
magick foo.heic foo.jpg # HEIC→JPG magick foo.heic -resize 50% foo.jpg # 半分のサイズに magick *.jpg foo.pdf # 全*.jpgを束ねてfoo.pdfにする mogrify -trim foo.png # 余分なマージンを削除 magick in.png -gravity South -fill white -pointsize 20 -annotate 0 "Image generated by Stable Diffusion" out.jpg # テロップを入れる magick *.png -append out.jpg # 縦向きにアペンド magick *.png +append out.jpg # 横向きにアペンド magick in.png -crop 256x256+500+600 out.png # (500,600)を左上隅とする256x256画像を切り出す