Vine を入れてみました

Satellite 2510 に Vine を

Vine Linux のベータ版を Satellite 2510 にインストールしていましたが,今回 Unix Users 付録 CD-ROM で Vine 1.0 にアップグレードしました。 以下は Vine 1.0(一部はベータのとき)にシステムに手を加えたところです。

何はさておき pwconv コマンドでシャドウパスワード化しました。

WPrefs(Window Maker 設定ユーティリティ)をダブルクリックして起動し, 自分好みの設定に変えました。

kterm から(su してから)netconf と打ち込み, ネットワークの設定をしました。

ベータでできた APM(電源管理)が 1.0 ではできなくなったので, /etc/lilo.conflabel=linux の次の行に

append="apm=on"
と追加し,ついでに image=... のセクションと other=... のセクションを前後入れ替え,Windows 起動をデフォールトにしました (他人に使わせるときは Linux が立ち上がってきてほしくないので)。 /etc/lilo.conf を編集したら lilo コマンドで実際に LILO を更新します。

これだけではシャットダウン時の自動電源断ができなかったので, /etc/rc.d/init.d/haltcommand="halt"command="halt -p" に直しました。

/etc/inittab の Ctrl-Alt-Del の解釈部分を

ca::ctrlaltdel:/sbin/shutdown -h now
に変えました(他人が間違って Linux をブートしたときに電源の切り方の説明が楽になるように)。

カーネルを 2.2.9 に

Vine の Linux カーネルは 2.0.36 に手を加えたものです。 これを 2.2.9 にしてみました。 カーネルソースと pcmcia-cs パッケージのソースを入手しておきます。

あらかじめ /etc/lilo.conf をたとえば次のように編集しておきます。

boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
other=/dev/hda1
        label=win
        table=/dev/hda
image=/vmlinuz
        label=new
        root=/dev/hda2
        read-only
image=/boot/vmlinuz-2.0.36-3vl3
        label=old
        append="apm=on"
        root=/dev/hda2
        read-only

/usr/src/linux というシンボリックリンクを消し, カーネルソースを /usr/src で展開し(/usr/src/linux ができます),その中に入って次のようなことをします。

make mrproper
make xconfig
make dep
make clean
make bzlilo
make modules
make modules_install

/lib/modules/misc ディレクトリをどこかにバックアップし, リブートして動くかどうか確かめます。LILO boot: のプロンプトで new と打ち込めば新しいカーネルが立ち上がります。

これでは PCMCIA の LAN アダプタなども働きません。 pcmcia-cs パッケージを /usr/src で展開し, 中にはいって次のようにします。

make config
make all
make install

これでリブートしてネットワークがつながるかどうか確認します。

他のソフトで要注意のものは, Moving to kernel 2.2 のページに詳しく説明されています。 何もしないで特に問題はなさそうでしたが, しばらく使った後で念のため net-tools と modutils を最新のものに変えておきました。 DHCP で IP アドレスを取得する場合は, dhcpcd も最新のものに変える必要があります。 ppp や ppxp はまだ試していません。

自宅マシンにも Vine を

自宅の主要マシンも glibc 環境にしたかったので Vine にしてしまいました。 UNIX USER 1999年6月号の付録からインストールしました。 Zip 等のリムーバブルメディアを何でもいいから挿入しておかないと, インストーラがまともに働きませんでした。 一応動くことを確認して, すぐにカーネルを 2.2.7 に上げてしまいました。 そのままでも動いていましたが, 念のため net-tools と modutils だけ新しいものに変えました。 また,dhcpcd は古いものでは駄目で新しいものに変えました。 あとは isapnp,ipchains,mnews,ssh を入れて, とりあえず今まで通りの使い方ができるようになりました。

なぜかローカルの sendmail 経由のメールが外にでないので, /etc/sendmail.cf を以前のもので上書きしてしまいました。


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松阪大学 奥村晴彦 okumura@matsusaka-u.ac.jp

Last modified: Mon May 24 22:52:07 1999