出力できない数式記号

名前: 佐々木
日時: 2003-12-11 10:01:08
IPアドレス: 61.124.142.*

よろしくお願いいたします。下記のファイルをプレビューしたところ、うまく表示 されない数式記号が出てきました。たとえば、\supsetという部分集合を表すコマンドが 、どうしても波線の形で出力されてしまいます。これは別のファイルでやってみても 同じになります。フォントはすべてインストールしたはずなのですが。自分では解決できそうもないので、よろしくお願いいたします。 \documentclass{jsarticle} \def\lbicon{\Longleftrightarrow} \def\Bicon{\Leftrightarrow} \def\bicon{\leftrightarrow} \def\Lbicon{\Longleftrightarrow} \def\imp{\supset} \def\Lrarrow{\Longrightarrow} \def\lrarrow{\longrightarrow} \def\rarrow{\rightarrow} \def\llarrow{\longleftarrow} \title{形式論理学入門4} \author{佐々木 昭則} \begin{document} \addtocounter{section}{2} \section{真理関数の理論2-真理値分析-} \addtocounter{page}{4} \newtheorem{definition}{Definition}[section] \newtheorem{lemma}{Lemma}[section] \newtheorem{theorem}{Theorem}[section] \subsection{真理値分析} 論理式の{\bf 真理値分析}とは、その中に現われる全ての文記号が取る真理値の組合わせから全体の論理式の真理値がどのように決まるかを示すことである。論理式の真理値分析はその論理式の真理表を作ることによってなされる。与えられた論理式$A$の真理表を作るには、まず、その部分式を全て列挙し、単純な部分式から複雑な部分式へと順に並べていく。そして、基本真理表を使って、単純な部分式の真理値から複雑な部分式の真理値を計算していく。この手続きを順次実行していくことによって最終的には求める論理式$A$の真理値が計算されることになる。以下、真理値分析の手続きを具体的に示して行く。 \begin{description} \item[1.]$P\wedge (Q\vee P)$ \end{description} この論理式の真理表は以下の通りである。 \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $Q\vee P$ & $P\wedge (Q\vee P)$ \\ \hline $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $T$ & $F$ \\ \hline $F$ & $F$ & $F$ & $F$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} ここで、3行目の$Q\vee P$の真理値は選言の真理表によって$P,Q$の真理値から計算されたものである。そして、4行目の$P\wedge (Q\vee P)$の真理値は連言の真理表によって$P,Q\vee P$の真理値から計算された。この表が意味していることは、 \begin{enumerate} \item $P$と$Q$が真のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は真、 \item $P$が真で$Q$が偽のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が真のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は偽、 \item $P$が偽で$Q$が偽のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は偽、 \end{enumerate} ということである。一般に、与えられた論理式に現われる全ての互いに異なる文記号の数を$n$とする。このとき文記号が取る真理値の可能な組み合わせは$2^{n}$通りある。1の場合には、文記号は2つなので、文記号が取る真理値の可能な組み合わせは$2^{2}=4$通りある。 また、どのような条件の下で、つまり、その中に現われる文記号がどのような真理値を取る場合に、当の論理式が真になるかを示すことは、その式の{\bf 真理条件}truth conditionを示すことである。論理式の真理表はその式の真理条件を示している。 \begin{description} \item[2.]$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$ \end{description} この論理式の真理表は以下の通りである。 \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $\lnot Q$ & $(\lnot Q)\wedge P$ & $Q\vee P$ & $((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$ \\ \hline $T$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} この表が意味していることは、 \begin{enumerate} \item $P$と$Q$が真のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が真で$Q$が偽のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が真のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が偽のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \end{enumerate} ということである。 三つの異なる文記号が現われる論理式の場合は、それらの可能な真理値の組み合わせは$2^{3}=8$通りある。例えば、 \begin{description} \item[3.]$(P\wedge (Q\vee R))\imp R$ \end{description} \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $R$ & $Q\vee R$ & $P\wedge (Q\vee R)$ & $(P\wedge (Q\vee R))\imp R$ \\ \hline $T$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $F$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $F$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $T$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} \subsection{演習問題} 真理表を使って、次の式の真理値分析をせよ\footnote{ヒント:まず、与えられた論理式の部分式を全て列挙せよ。}。 \begin{enumerate} \item $(P\wedge (\lnot Q))\imp (Q\imp P)$ \item $(\lnot (P\vee (\lnot Q)))\imp (P\equiv (\lnot Q))$ \item $(\lnot (P\equiv R))\equiv (P\wedge (\lnot R))$ \item $(P\imp (Q\wedge R))\equiv (Q\wedge (R\imp (\lnot P)))$ \item $(((\lnot P)\imp Q)\imp R)\vee (Q\imp (P\wedge R))$ \end{enumerate} \end{document} tyle[a4j,11pt]{jarticle} \def\lbicon{\Longleftrightarrow} \def\Bicon{\Leftrightarrow} \def\bicon{\leftrightarrow} \def\Lbicon{\Longleftrightarrow} \def\imp{\supset} \def\Lrarrow{\Longrightarrow} \def\lrarrow{\longrightarrow} \def\rarrow{\rightarrow} \def\llarrow{\longleftarrow} \title{形式論理学入門4} \author{佐々木 昭則} \begin{document} \addtocounter{section}{2} \section{真理関数の理論2-真理値分析-} \addtocounter{page}{4} \newtheorem{definition}{Definition}[section] \newtheorem{lemma}{Lemma}[section] \newtheorem{theorem}{Theorem}[section] \subsection{真理値分析} 論理式の{\bf 真理値分析}とは、その中に現われる全ての文記号が取る真理値の組合わせから全体の論理式の真理値がどのように決まるかを示すことである。論理式の真理値分析はその論理式の真理表を作ることによってなされる。与えられた論理式$A$の真理表を作るには、まず、その部分式を全て列挙し、単純な部分式から複雑な部分式へと順に並べていく。そして、基本真理表を使って、単純な部分式の真理値から複雑な部分式の真理値を計算していく。この手続きを順次実行していくことによって最終的には求める論理式$A$の真理値が計算されることになる。以下、真理値分析の手続きを具体的に示して行く。 \begin{description} \item[1.]$P\wedge (Q\vee P)$ \end{description} この論理式の真理表は以下の通りである。 \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $Q\vee P$ & $P\wedge (Q\vee P)$ \\ \hline $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $T$ & $F$ \\ \hline $F$ & $F$ & $F$ & $F$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} ここで、3行目の$Q\vee P$の真理値は選言の真理表によって$P,Q$の真理値から計算されたものである。そして、4行目の$P\wedge (Q\vee P)$の真理値は連言の真理表によって$P,Q\vee P$の真理値から計算された。この表が意味していることは、 \begin{enumerate} \item $P$と$Q$が真のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は真、 \item $P$が真で$Q$が偽のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が真のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は偽、 \item $P$が偽で$Q$が偽のとき、$P\wedge (Q\vee P)$は偽、 \end{enumerate} ということである。一般に、与えられた論理式に現われる全ての互いに異なる文記号の数を$n$とする。このとき文記号が取る真理値の可能な組み合わせは$2^{n}$通りある。1の場合には、文記号は2つなので、文記号が取る真理値の可能な組み合わせは$2^{2}=4$通りある。 また、どのような条件の下で、つまり、その中に現われる文記号がどのような真理値を取る場合に、当の論理式が真になるかを示すことは、その式の{\bf 真理条件}truth conditionを示すことである。論理式の真理表はその式の真理条件を示している。 \begin{description} \item[2.]$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$ \end{description} この論理式の真理表は以下の通りである。 \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $\lnot Q$ & $(\lnot Q)\wedge P$ & $Q\vee P$ & $((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$ \\ \hline $T$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $T$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} この表が意味していることは、 \begin{enumerate} \item $P$と$Q$が真のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が真で$Q$が偽のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が真のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \item $P$が偽で$Q$が偽のとき、$((\lnot Q)\wedge P)\imp (Q\vee P)$は真、 \end{enumerate} ということである。 三つの異なる文記号が現われる論理式の場合は、それらの可能な真理値の組み合わせは$2^{3}=8$通りある。例えば、 \begin{description} \item[3.]$(P\wedge (Q\vee R))\imp R$ \end{description} \begin{center} \begin{tabular}{|c|c|c|c|c|c|c|c|} \hline $P$ & $Q$ & $R$ & $Q\vee R$ & $P\wedge (Q\vee R)$ & $(P\wedge (Q\vee R))\imp R$ \\ \hline $T$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $F$ \\ \hline $T$ & $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $T$ \\ \hline $T$ & $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $T$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $T$ & $F$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $T$ & $T$ & $F$ & $T$ \\ \hline $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $F$ & $T$ \\ \hline \end{tabular} \end{center} \subsection{演習問題} 真理表を使って、次の式の真理値分析をせよ\footnote{ヒント:まず、与えられた論理式の部分式を全て列挙せよ。}。 \begin{enumerate} \item $(P\wedge (\lnot Q))\imp (Q\imp P)$ \item $(\lnot (P\vee (\lnot Q)))\imp (P\equiv (\lnot Q))$ \item $(\lnot (P\equiv R))\equiv (P\wedge (\lnot R))$ \item $(P\imp (Q\wedge R))\equiv (Q\wedge (R\imp (\lnot P)))$ \item $(((\lnot P)\imp Q)\imp R)\vee (Q\imp (P\wedge R))$ \end{enumerate} \end{document}

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