夫婦同姓 法律義務は日本だけなどと言われながら,日本はなかなか選択的夫婦別姓を受け入れようとしない。姓を変えたくなくて結婚しない人が減ることは少子化対策にもなるはずだが。
国会議員はどれくらい選択的夫婦別姓に賛成・反対なのか。
東京大学谷口研究室・朝日新聞社共同調査では,選挙ごとに有権者へのパネル調査と政治家へのアンケート調査をしている。直近の2019年参院選候補者の調査結果については朝日新聞のサイトや選択的夫婦別姓・全国陳情アクションのサイトでも公開されている。
ここでは,東大谷口研サイトにあるCSVファイルをPythonで読み込んで調べてみよう。
import pandas as pd
df = pd.read_csv("http://www.masaki.j.u-tokyo.ac.jp/utas/2019UTASP20191109.csv",
encoding="cp932")
df.shape
と打ち込めばわかるように,491行126列のデータである。
df['Q4_10']
が「夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の名字を称することを、法律で認めるべきだ」の回答で,
1 賛成
2 どちらかと言えば賛成
3 どちらとも言えない
4 どちらかと言えば反対
5 反対
99 無回答
である。df['Q4_10'].value_counts(sort=False)
で集計できる:
1 200
2 73
3 89
4 26
5 22
99 81
491人中200人が明確に「賛成」と回答している。
df['PARTY']
が政党で,
1 自民党
2 立憲民主党
3 国民民主党
4 公明党
5 共産党
6 日本維新の会
7 社民党
8 れいわ新選組
9 幸福実現党
10 諸派
11 無所属候補
12 NHKから国民を守る党
13 オリーブの木
14 労働者党
15 安楽死制度を考える会
である。pd.crosstab(df['PARTY'], df['Q4_10'])
でクロス集計してみよう:
Q4_10 1 2 3 4 5 99
PARTY
1 7 11 43 13 13 51
2 48 5 0 0 0 4
3 21 10 5 0 1 7
4 15 16 4 2 0 1
5 44 0 0 0 0 2
6 7 15 2 2 0 2
7 8 0 0 0 0 0
8 9 0 0 0 0 1
9 0 0 4 6 2 0
10 1 0 0 0 0 0
11 23 7 2 0 0 6
12 5 7 15 2 6 6
13 2 2 4 1 0 1
14 10 0 0 0 0 0
15 0 0 10 0 0 0
選択的夫婦別姓に反対が多いのは,自民党,幸福実現党,NHKから国民を守る党である。
グラフにしたり,他の項目とクロス集計したり,過去の調査と比較したりすることは,課題として残しておく。
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