DNCL?プログラム表記?

センター試験・共通テスト「情報関係基礎」では、プログラミングの問題はDNCLという日本語ベースの擬似言語で出題されていました。DNCLはDaigaku Nyushi Center Languageの略です。どんなプログラム言語を勉強した人でも見ればわかるような、ごく普通の擬似言語ですが、なぜか配列名は大文字で始めるというルールがありました。

共通テスト「情報I」では、DNCLをPython寄りにアップデートした「共通テスト用プログラム表記」が使われることになりました。試作問題(2022-11-09公開、2022-12-23一部訂正)令和7年度試験の問題作成の方向性、試作問題等の一番下の「情報」左端「概要「情報」」の最後にある「共通テスト用プログラム表記の例示」で解説されています。

今回はDNCLのようなプログラム言語風の名前は付けられませんでした(一部でDNCL2と呼ばれたこともありましたが)。プログラム言語の一種のように思われたくない、あくまでも擬似言語だ、ということのようです。高校のプログラミングの授業では、これを使うのではなく、一般的なプログラミング言語を使ってくれ、というメッセージでもあるようです。

この擬似言語はPython風ではありますが、配列の添字が0から始まるか1から始まるかは決まっていません(問題ごとに設定できます)。

Pythonと違って、DNCLや共通テスト用プログラム表記では、配列名は大文字で始めます。Pythonの慣例では、Foo のような大文字で始まる名前は一般にクラス名です(FOO のような全部大文字の名前は定数です)。共通テスト用プログラム表記をPythonに直すときは、配列名は小文字に直すほうがよさそうです。

PythonにはPEP 8(ペップ・エイト)というコーディングルールがあります。共通テスト用プログラム表記でも、できるだけPEP 8に従った書き方をするのが望ましそうです。