ご注意:以下はMS-DOSパソコン(一部Windows 95)の話です。 今はもっといい選択肢がたくさんあります。 こちら をご覧ください。

LSI C-86試食版のインストール

LSI C-86試食版はどんなMS-DOSパソコンでも使えるのが特徴の一つです。

1Mバイト程度のディスクスペースしか要しませんので, フロッピーディスク1枚にでもインストールすることができます。 でも,フロッピーディスクではさすがにコンパイルが遅くなるので, できればハードディスクかRAMディスクが欲しいところです。

インストールは次のようにして行います。

まず,自己解凍ファイル lsic330c.exe を入手します。

インストールするためのディレクトリを作り,そこに移動します。たとえば

    mkdir \lsic86
    cd \lsic86
のようにします。

次に,そのディレクトリで,lsic330c.exe を起動します。

すると,このディレクトリの中にたくさんのファイルができます。 このうち実際の作業(コンパイル)に必要なものは, binincludelib という三つのサブディレクトリの中身, それにマニュアル man\lsic86.man だけです。 インストール先がフロッピーディスクやRAMドライブなら, 容量が目一杯でしょうから,上記以外は消してかまいません。 マニュアルも他のディスクにコピーしてから消してかまいません。

config.sys の設定

Windows 95の場合は config.sys の設定は特に必要ありません。

Windows 95以前のMS-DOSなら, 起動ディスクのルートディレクトリに config.sys という ファイルがあるはずです。 もしなければ,

    FILES=20
という1行からなる config.sys ファイルをエディタで作って下さい。

すでに config.sys ファイルがあれば, これをエディタで読み込んで, FILES=... と書いてある行を探し, その値が20未満なら20以上に書き直して下さい。 FILES=... がなければ, FILES=20 という行を書き加えて下さい。

autoexec.bat の設定

起動ディスクのルートディレクトリに autoexec.bat という ファイルがあるはずです。 もしなければ, LSI C-86試食版をインストールしたディレクトリが たとえば c:\lsic86 なら,

    set PATH=c:\;c:\lsic86\bin
    set TZ=JST-9
という2行からなる autoexec.bat ファイルをエディタで作って下さい。

すでに autoexec.bat ファイルがあれば, これをエディタで読み込んで,その最後に

    set PATH=%PATH%;c:\lsic86\bin
    set TZ=JST-9
のような2行を追加してください。

この PATH 指定を忘れると, コンパイルしようとしても「コマンドまたはファイル名が違います」 というエラーを表示して止まってしまうことがあります。

TZ(タイムゾーン)環境変数の指定は, 時間に関係するプログラムが正しく動作するために必要です。

config.sysautoexec.bat を書き換えたら, パソコンを再起動して下さい。

コンパイラ設定ファイルの書き換え

LSI C-86試食版をインストールしたディレクトリに bin\_lcc と いう小さなファイルがあるはずです。 これはコンパイラの設定ファイルです。 これをエディタで読み込んで下さい。 次のようになっていると思います。

# LSI C-86 compiler's configuration file

-DLSI_C
-XA:\LSIC86\BIN -LA:\LSIC86\LIB -IA:\LSIC86\INCLUDE -T -O
-acdos.obj $LSICOPTS
&        #Command line argument will be inserted here
-lknjlib -ldoslib -v

この中に A:\LSIC86 と書いてある行があります。 LSI C-86試食版をインストールしたドライブ・ディレクトリ が a:\lsic86 ならこのままでかまいませんが, そうでないなら,この A:\LSIC86(3個所)を書き換えます。

また,この行の最後に -O と書いてありますが, 遅いマシンをお使いのかたは, この -O を消しておくといいでしょう。

★オプション -O は最適化を意味します。 最適化したほうが一般に速くて小さいプログラムができますが, 遅いマシンだとコンパイルに時間がかかるので, C言語の勉強のためには外しておいたほうがよいでしょう。

さらに,英語の苦手な人は, この行の最後に -j と書き込んでおきましょう。

★オプション -j はエラーや警告のメッセージを日本語で 出すことを意味します。-j を付けないと英語になります。

たとえばインストールしたディレクトリが c:\lsic86 で, 最適化オプション -O を外し, 日本語メッセージオプション -j を追加した場合, この行は次のようになります。

-XC:\LSIC86\BIN -LC:\LSIC86\LIB -IC:\LSIC86\INCLUDE -T -j

これでインストールは完了です。


リンクはご自由にどうぞ。

奥村晴彦

Last modified: 2004-03-26 20:45:59